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新型コロナ 岡山県内観光地を直撃 遠のく客足、宿泊や飲食にも影響

例年より観光客の姿が少ない倉敷市美観地区=29日
例年より観光客の姿が少ない倉敷市美観地区=29日
湯原温泉の砂湯=29日
湯原温泉の砂湯=29日
 新型コロナウイルスの感染拡大が、岡山県内の主要な観光地を直撃している。自粛ムードから客足が遠のき、宿泊や飲食のキャンセルが相次ぐ。「ダメージは大きい」「いつまで続くのか」。観光、宿泊業者からは悲痛な声が上がっている。

 年間300万人以上が訪れる県内最大の観光地・倉敷市美観地区。施設や町家にひな人形が並ぶ恒例の「倉敷雛(ひな)めぐり」を開催しているが、29日は週末というのに人出はまばらだ。

 会場の一つ、旧大原家別邸・新渓園(同市中央)では雛飾りが並ぶ大広間は閑散とした雰囲気。受け付けのボランティアをしていた女性(80)は「例年ならひっきりなしに人が訪れるのだが…。ここ数日で一気に減った」と言う。

 地区内のある土産物店は2月の売り上げが、昨年に比べて3~4割減少したという。経営する男性(71)は「初めは外国人が減ったなという印象だったが、徐々に日本人も個人、団体ともに減ってきている。これから観光シーズンだというのに、お先真っ暗だ」とため息をつく。

 岡山市北区の後楽園と岡山城も、29日から予定していた恒例イベントをそれぞれ中止し、観光客の姿は少ない。2月の入場者は後楽園が昨年より3割、岡山城が1割程度減っているといい、岡山城事務所は「イベントを楽しみにしていたファンの期待に応えられず残念だ。一刻も早い終息を願うしかない」とする。

 一方、県が2月中旬に行った宿泊施設へのアンケートでは、1月下旬以降、県内で約2万2千人分のキャンセルが発生しており、宿泊利用の多い県北部の温泉街は特に厳しい状況だ。

 真庭市の湯原温泉では宿泊が例年より2~3割の減。ある旅館は既に400人のキャンセルを受けており「電話が鳴るとキャンセルという状態」と嘆く。美作市の湯郷温泉も客足は遠のいており、同温泉旅館協同組合の峯平晃行理事長は「豪雨や台風の際もキャンセルがあったが、一過性だった。今回は終息が見通せない」と不安を隠さない。

 県北部では今季、暖冬による雪不足で各スキー場がほとんど営業できていない。真庭市の蒜山観光協会は「新型肺炎の影響で旅行ツアーが相次いで中止となり、大きなダメージを受けている。雪不足とのダブルパンチだ」としている。

(2020年02月29日 21時03分 更新)

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