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世界初 カキの全ゲノム解読に成功 岡山大院 赤木准教授らのグループ

赤木剛士准教授
赤木剛士准教授
 岡山大大学院の赤木剛士准教授(園芸学)らの研究グループは29日、雌と雄で株が異なる果実のカキで、全ゲノム解読に世界で初めて成功したと発表した。遺伝子情報を活用し、病気への強さや甘さなどの特長を高めた新品種の開発が期待できるという。

 研究は、米カリフォルニア大デービス校とかずさDNA研究所(千葉県木更津市)などと共同で実施。カキの祖先種の一つとして考えられているマメガキからDNAを取り出し、約8億5千万ある塩基の組み合わせ「塩基対」の全配列を解読した。

 その結果、赤木准教授が約4万種類ある遺伝子の中から既に見つけていた「OGI」「MeGI」という二つの性別決定遺伝子が、ゲノムが倍以上に増える「ゲノム倍化」という現象によって生じていたことが分かった。

 遺伝子の組み合わせを解析して時期を調べたところ、恐竜など生物の大量絶滅が起きた約6600万年前と判明した。遺伝子はゲノム倍化によって新たな機能を獲得することが知られており、大量絶滅期にはトマトやニンジンなど多くの植物がゲノム倍化を起こしていたことが分かっている。赤木准教授は「かつて一つの木に雌雄両方の機能を持っていたカキが、絶滅の危機に直面することで性を進化させたのではないか」と話している。

 赤木准教授はカキの渋みや甘み、果実の形の違いに関わる遺伝子の特定などを進める。今回の研究成果は29日付の米科学誌「プロス・ジェネティクス」に掲載された。

(2020年03月01日 09時02分 更新)

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