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受験や児童ク、部活動…不安の声 臨時休校で岡山県内は

 新型コロナウイルスの感染防止対策として政府が3月2日からの臨時休校を要請したのを受け、各学校現場は28日、保護者への連絡など慌ただしく対応した。

受験生 休校中の学習に不安の声

 公立高校の一般入試(3月10、11日)を直前に控えた岡山県内中学校の3年生や保護者、担当教諭からは、休校中の学習に対する不安の声が多く聞かれた。

 この時期の3年生の授業は本来なら、入試本番に向けて“総仕上げ”を図るタイミング。休校によって家庭での学習が中心となることから、28日が最後の登校日となった中学校では、授業で取り組む予定だったプリントや問題集を一斉に配るなど対応に追われた。

 3月2日から休校する岡山市立操山中の生徒(15)は「みんなで頑張るという環境がなくなるので、何とかモチベーションを保ちたい」と心配顔。同市立山南中の生徒(15)も「問題集やノートを見直しながら計画的にやるようにしないと…。でも、一人で集中して勉強できるかどうか」と打ち明けた。

 保護者の中には「ほかの受験生の状況が分かりにくくなり、勉強する子としない子で学力差が開いてしまう」との懸念もあるというが、「生徒が学校に来ないので個別のフォローは難しい」(岡山市内の中学校教諭)のが現実だ。

 山南中の教諭(53)は「生徒には投げやりにならず、根気強く勉強するよう呼び掛けた。困ったことがあれば連絡するよう伝えており、少しでも不安を取り除きたい」と話した。

 一方、会場となる高校も休校するが、教職員は通常通り出勤するため、県教委は「入試の準備には大きな影響はないものと考えている」としている。

放課後児童クラブ 学校で預かる自治体も

 小学校が臨時休校となる児童の居場所を確保するため、県内自治体は28日、放課後児童クラブの運営組織に休校中の開所や時間延長を求めた。やむなく学校で預かる自治体もあり、対応が課題となっている。

 岡山市は87クラブに登録している児童約7600人のうち、少なくとも1~3年生約5700人は原則8時間預かるよう求めた。子どもの相手をする支援員を確保できない場合は、市立の児童館や児童センター職員を派遣する方針で、大森雅夫市長は「働きに出ざるを得ない人をサポートしていく」と述べた。

 倉敷市は小学校が午後2時まで緊急一時預かりを行うことから、原則として同2時からの開所を各運営組織に要請。津山市は低学年児の受け入れ、笠岡市は午前7時半から午後7時までの開所を求めた。新見市は未登録児童を含めて希望すれば学校で一時預かることとし、支援員も手配することを決めた。

 クラブ側も準備を進める。第二福田小(倉敷市福田町古新田)学区のクラブは感染リスクを抑えるため、相撲など接触が多い遊びを禁止。バドミントンの道具などを購入して外遊びを増やす。立垣英幸所長は「行き場のない児童が出ないよう、できる限り対応したい」と言う。

 津山市山北の放課後児童健全育成センター津山は追加料金をもらって午前から受け入れる方針。稲毛啓志会長は「狭い空間に受け入れるので感染リスクがつきまとう。マスクや消毒液は市で用意してほしい」と求めた。

部活動現場 大会が相次ぎ中止に

 高校、中学の部活動現場では、関係者が対応に追われるとともに戸惑いの声も上がった。

 県は28日、県立高校に対し、休校中は部活動を原則行わないことを通知し、判断を委ねる私立高校にも「情報提供」として伝えた。

 要請を受け、選抜高校野球大会(3月19日開幕予定)に出場する倉敷商は2~4日の練習や7日からの沖縄遠征を中止した。大会の開催可否は4日の運営委員会で議論される見通しで、富田耕成教頭は「決定を注視し、今後の練習計画を考えたい」。

 一方、例年3月下旬に始まる春の県大会地区予選について、県高野連は29日に日程などの見直しを協議する。

 3月は各競技の全国選抜大会が集中する。高校生アスリートにとって夏の全国総体に並ぶ大舞台だが、中止する競技が相次いでいる。「大会があることを信じて全力で備える」と話すのは20日開幕予定のボート(静岡県)に出場する関西の杉野太星主将(2年)。

 県中体連は県内6地区の各競技責任者に、休校中の部活動中止を要請した。陸上専門部の長谷川仁則理事長は「冬の練習の成果が出る時期。中止の間、生徒のモチベーションを維持できるか心配」と懸念した。

(2020年02月28日 23時13分 更新)

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