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岡山県内で業務用キャベツ豊作 記録的暖冬で生育早く 廃棄懸念も

倉敷青果荷受組合の倉庫にうずたかく積み上げられた業務用キャベツ
倉敷青果荷受組合の倉庫にうずたかく積み上げられた業務用キャベツ
大玉のキャベツが並ぶエーアンドエスの畑。例年の1.5倍ほどの大きさに育っているという
大玉のキャベツが並ぶエーアンドエスの畑。例年の1.5倍ほどの大きさに育っているという
 岡山県が中四国有数の栽培規模を誇る業務用キャベツが豊作だ。記録的な暖冬で生育が例年より早いため。県内の加工業者や、業者向けに販売を手掛けるJA全農おかやまの倉庫では、農家から集荷した大量のキャベツが山となっている。

 西日本最大級のカット野菜工場を構える倉敷青果荷受組合(倉敷市西中新田)。本社に隣接する冷蔵倉庫(延べ1720平方メートル)では、300~400個のキャベツがぎっしりと詰まった鉄製コンテナが天井近くまで積み上がる。もともと入荷が途絶える4、5月に備えて貯蔵量を増やす時期ではあるが、3月末までの収穫期をあと1カ月以上残してほぼ満杯の状態だ。

 「大玉で葉の巻きもしっかりしていて出来は良い。ただ、これ以上は農家側で保管してもらうか、別に倉庫を借りることを検討する必要がある」と冨本尚作専務。今年は前年比500トン増の約1800トンをサラダなどに加工し、使用するキャベツの県産比率を5割強まで高められそうだという。

 関東や関西のサラダ工場向けに年間約4千トンを販売している全農おかやまは、岡山市南区藤田にある倉庫が既に埋まり、岡山市中央卸売市場(同市場)内に倉庫を借りてストックしている。

 例年より2週間程度前倒しで出荷が集中したため、需要が追いつかない状況で、担当者は「想定以上に量が多い。保管に余計なコストがかかっているし、長期化すれば廃棄を余儀なくされるケースもあり得る」と気をもんでいる。

 加工野菜は、単身世帯や働く女性が増えたことに加え、人手不足で調理の手間を省きたい外食産業にも浸透して市場が拡大している。農家の所得安定にもつながることから、全農おかやまなどは使用量の多いキャベツの産地化を進めており、栽培面積は現在100ヘクタールを超えている。

 笠岡湾干拓地で延べ65ヘクタールを栽培する農業法人エーアンドエス(笠岡市拓海町)の大平貴之社長は「2、3月の出荷量は例年の約4倍になる見込み。今年は過去最高益を更新できそうだ」とほくほく顔で話した。

(2020年02月19日 21時01分 更新)

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