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家族が1カ月前、激しい腹痛に耐…

 家族が1カ月前、激しい腹痛に耐えかねて救急車で病院に運ばれた。すでに午後9時すぎ。夜間の呼び出しを受けた若い外科医が来て、すぐに手術が必要だという▼手術が終わったのは午前3時を回ったころだった。「予定通りできました」という医師の笑顔に胸をなで下ろした。その後、徐々に回復し、救急医療のありがたみを改めて感じた▼ただ、医師にはつらい勤務だろう。救命救急機能のある病院の84%に、残業時間が「過労死ライン」のほぼ2倍に当たる年1860時間を上回る人がいる。そうした厚生労働省研究班の調査もある▼厚労省は4月の診療報酬の改定で、救急医療で実績のある病院の入院料に5200円を上乗せすると先日決めた。増額分で職員を増やし、医師らの負担を減らす狙いがある▼お世話になった救命救急センターは深夜も患者が途切れなかった。やっと診察を受けられたときに、医師が過酷な勤務で疲れていては患者は不安になる。診療報酬が手厚くなれば患者の負担も増えるが、安心して治療を受けられる環境づくりは欠かせない▼厚労省は報酬加算の条件として、病院が医師らの負担軽減に向けた計画をつくることを盛り込んだ。患者も納得できる効果を上げるため、その後の改善状況もチェックしてもらいたい。病の治療と同様に“経過観察”が大切だ。

(2020年02月13日 08時00分 更新)

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