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西日本豪雨きっかけ 警察官の道へ 倉敷・真備出身の小河原巡査

県警察学校の卒業式に臨む小河原巡査=31日
県警察学校の卒業式に臨む小河原巡査=31日
 2018年7月の西日本豪雨での被災体験をきっかけに警察官になった若者がいる。倉敷市真備町出身の小河原渉巡査(20)は懸命に救助に当たる姿に憧れを抱き、この道を志した。31日、県警察学校(岡山市北区玉柏)を卒業し、新たな一歩を踏み出した。

 豪雨当時、専門学校生だった小河原巡査は倉敷市真備町尾崎の団地で暮らしていた。自身は裏山に避難して無事だったが、荷物を取りに自宅に帰った母親が濁流にのまれた。電話もつながらず、最悪の事態を考えながら不安な一夜を過ごした。

 翌朝、ボートで駆け付けたのが県警の警察官たちだった。取り残された住民を次々と救出し、裏山まで運んでいった。その中に母親の姿を見つけた時、言葉にならない感謝の念がこみ上げたという。

 その後は警察官と一緒に住民の荷物を運び、お年寄りを背負って安全な場所に届けた。ひと段落した時、警察官の一人から「本当に助かった。ありがとな」と言葉を掛けてもらった。この人たちと一緒に働きたい―。

 採用試験に合格し、昨年4月に県警察学校へ入校。この日の卒業式では共に訓練を乗り越えてきた同期たちと喜びを分かち合った。目標は凶悪事件の解決を目指す刑事だ。「あの時のような頼りがいのある警察官になる」

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 31日、県警察学校を21人(男性18人、女性3人)が卒業した。同日付で県内8署に配属され、交番勤務に当たる。

(2020年02月01日 09時12分 更新)

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