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豪雨教訓後世に 水害伝承館設置を 真備の住民有志ら署名活動

二つの水害の痕跡とみられる線が残る壁。上が1893年、下が西日本豪雨(森脇敏さん提供)
二つの水害の痕跡とみられる線が残る壁。上が1893年、下が西日本豪雨(森脇敏さん提供)
水害伝承館(仮称)の設置を求める署名に協力を呼び掛ける森脇さん
水害伝承館(仮称)の設置を求める署名に協力を呼び掛ける森脇さん
 倉敷市真備町地区の住民有志らが、西日本豪雨で甚大な被害を受けた地元の遺構や調査記録などを一堂に展示する「水害伝承館(仮称)」の設置を求めて署名活動に取り組んでいる。災害の教訓を後世に伝える拠点とする構想で、1月末まで署名を集め、国や県、倉敷市に要望書とともに提出する予定。

 主導しているのは、同町岡田を中心とする約30人でつくる「真備・岡田の復興・再生を考える会」(会長・黒瀬正典・岡田地区まちづくり推進協議会長)。岡田地区の土蔵の壁には、水害時の水位を示す痕跡が西日本豪雨のほかに、1893(明治26)年の大洪水によるものも残っており、度重なる水害の証しなどを保存する施設を造り、防災意識の向上につなげようと、昨年11月から始めた。

 構想では、市が小田川堤防沿いに整備を計画している復興防災公園(仮称)への施設設置を要望。土壁や、同じ土蔵で被災した江戸後期のびょうぶ絵といった水害を物語る品のほか、映像や記録写真、住民が豪雨を検証して対策をまとめた冊子などの展示を計画している。災害時に取るべき行動をあらかじめ時系列で決めておく「マイ・タイムライン」の作成体験コーナーも盛り込んでいる。

 岡田地区で被災し、福岡市の長女宅近くに移住した郷土史家の森脇敏さん(79)は「温暖化で今後も災害の多発が懸念される。全国からの視察も想定し、過去の水害から学ぶことができる施設を造りたい」と協力を呼び掛けている。

(2020年01月18日 19時14分 更新)

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