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「吉備クラブ」発足15年目へ 首都圏の岡山出身者、多様に交流

懇親を深める吉備クラブ参加者。首都圏在住の県出身者らが世代を超えて気軽に語り合えるのが魅力だ=昨年11月、東京都内
懇親を深める吉備クラブ参加者。首都圏在住の県出身者らが世代を超えて気軽に語り合えるのが魅力だ=昨年11月、東京都内
 首都圏で暮らす岡山県出身者らでつくる「吉備クラブ」が17日、発足15年目に入る。郷土を遠く離れたシニア、現役、若者の3世代が気軽に語り合える集まりとして知られ、講話と懇親で構成し、東京都内で年3回開く例会には毎回80人前後が参加する。近年は学生ら新たな顔触れが次々と加わり、人脈づくりに生かされているようだ。

 昨年11月末開催の例会。元総務事務次官で元県総務部長の安田充さん(埼玉県出身)が講師を務め、地方を元気づけるヒントを約1時間にわたって解説した。懇親に移るとムードは一気に和やかに。岡山弁が飛び交い、名刺交換しては談笑する場面が見られた。

 岡山市出身の早稲田大2年の学生(19)は入学後欠かさず参加する。「先輩方との交流は将来の方向性を定めるのにきっと役立つはず。『地元トーク』もでき、知り合いが少ない不安が解消されます」

 吉備クラブが産声を上げたのは2006年だった。原動力は代表世話人を務める元通商産業事務次官の小長啓一さん(89)=岡山大全学同窓会長=だ。県出身者らで年1回開く「東京岡山県人会」だけでは世代間コミュニケーションが図りづらいと感じ、県人会幹事会で設立を提案したという。

 「岡山大を卒業して上京し、右も左も分からない自分を導いてくださったのは郷土の先輩たち。若者を交えた組織で恩返ししたかった」と小長さん。

 特色の一つは多彩な講師陣だ。企業・団体のトップをはじめ、大学教授や官僚、法曹ら県ゆかりの人材が登壇し、事務局の県東京事務所によると、全41回行われた講話では計39人が旬の話題をテーマに熱弁をふるった。

 会員は口コミで広がり、現在約320人。30~40代の割合が決して多くなく、課題となる一方、草創期に1桁だった学生が17年以降は安定して十数人規模に膨らんだほか、例会開催日に合わせて東京出張する会社員らも見受けられるという。

 20年最初の例会は2月6日に予定する。小長さんは「実に多様な異業種交流、世代間交流の場に成長した。新しい縁が生まれれば岡山の財産になる。地方創生の一助となれるよう活動を続けたい」と話す。

 吉備クラブ 首都圏在住の県出身者らのうち、会の運営役となる世話人が推薦する特別会員、若者世代の東京岡山県人会員を中心に組織する。世代間交流による相互研さんを目的とし、主な活動は年3回の例会。問い合わせは県東京事務所(03―5212―9080)。

(2020年01月15日 08時01分 更新)

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