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銘建工業の工場内に中世城館跡 真庭市教委発掘調査 堀や磁器出土

石積みで補強された堀跡
石積みで補強された堀跡
出土した磁器の碗(わん)や皿
出土した磁器の碗(わん)や皿
 真庭市教委が製材メーカー・銘建工業の本社工場(勝山)で進めている発掘調査で、中世の城館跡が見つかった。勝山一円を本拠とした戦国武将・三浦氏と関係があるとみられ、当時の有力者層の姿に迫る重要な資料になりそうだ。

 現場は、美作地方西部最大級の中世山城で、同氏の居城・高田城の麓。市教委によると、江戸時代の美作地誌「作陽誌」に阿波(あわ)という人物の邸宅跡を指す「阿波土居(どい)」の記述があるほか、「粟ノ堀」「粟ノ表」といった地名も残っていることから城館跡の存在が推測されていた。

 発掘調査では、石積みで補強した堀の一部(長さ約20メートル、深さ約1・2メートル)をはじめ80カ所以上の柱穴や、用途不明の集石遺構などを確認。当時の日本ではまだ作られておらず高級輸入品だった磁器の茶道具も出土したことから、阿波土居跡と結論づけたという。

 城館は15世紀後半~16世紀前半に機能していたとみられ、高田城の築城時期とも重なる。市教委生涯学習課は「三浦氏の関係施設と考えるのが自然で、武士階級が統治を強めていく過程や暮らしぶりの一端を知る手掛かりになる」と話す。

 現地説明会が5日にあり、市内外の約100人が参加。三浦氏との関係性について担当者に質問したり、会場に展示された出土品に見入ったりしていた。

 発掘調査は、同社の自家発電設備の増設工事に伴い昨年10月から建設予定地で開始、今月末に終了し埋め戻される。市教委は2020年度に調査結果を報告書にまとめ、出土品の公開も検討する。

(2020年01月07日 11時29分 更新)

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