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自立支援でスーツ代など費用支給 岡山市社協が寄付原資にファンド

自立支援でスーツ代など費用支給 岡山市社協が寄付原資にファンド
 生活困窮や引きこもりの人を支援しようと、岡山市社会福祉協議会は「生活再建・自立支援ファンド」を立ち上げた。医療機関の受診費や就職活動に使うスーツ代など「ちょっとした費用」を支給する。市内の女性(故人)による寄付金1億750万円を原資に、昨年秋から運用を始めた。

 あと一歩の資金が工面できれば適切な公的支援や自立に結びつくのに、これまで手が届かなかった「制度のはざま」にある人を手助けするのが狙い。全国的にも珍しい取り組みという。

 主な対象は、経済的に苦しいが生活保護を受けるまでには至らない人、家族・親族から孤立している人ら。障害者手帳の申請・更新に必要な診断書の取得費、各種相談窓口に出向くための交通費などを想定している。使途や上限は特に設けず、1件当たり3万円を目安としている。

 当事者ではなく、支援に当たる地域包括支援センターや福祉事務所といった機関が個々の必要性を見極めて申請する。第三者をはさむことで目的外使用を防ぐとともに、自発的にSOSを出さない人にも活用できるようにしている。支給の可否は市社協での協議を経て、福祉、医療、行政などの専門家でつくる検討会に諮って決める。

 市社協は「もう一歩支援に踏み込めば、自立したり困窮から抜け出したりできる可能性のある人は少なくない。寄付した女性の善意を生かすためにも有効に運用したい」としている。

(2020年01月02日 18時33分 更新)

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