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豪雨被災の中学生が聖火ランナー 3人「感謝と復興伝える」と意欲

聖火ランナーに決まり、笑顔を見せる寺田さん(右)と近藤さん
聖火ランナーに決まり、笑顔を見せる寺田さん(右)と近藤さん
聖火ランナーに選ばれた浅沼さん
聖火ランナーに選ばれた浅沼さん
 被災地の思いを胸に―。西日本豪雨で甚大な被害に遭った倉敷、総社市の中学生3人が25日、2020年東京五輪聖火リレーのランナーに選ばれた。未曽有の災害を経験し、「全国からの支援に感謝の気持ちを届け、復興を伝える元気いっぱいの走りをしたい」と意欲を見せる。

 51人(災害関連死を除く)が犠牲となった倉敷市真備町地区から走者に決まったのは、真備中2年の寺田芙玖さんと近藤愛翔さん=いずれも(14)。テニス部長の寺田さんは「被災したボールやラケットを多くの方が支援してくれた。恩返ししたい」と応募理由を語った。グループランナーを務めるサッカー部副部長の近藤さんも「『みんなつながっているよ』などと全国から寄せられた応援メッセージに感謝している。チャレンジして真備を元気づけたいと思った」と言う。

 寺田さんは自宅が2階まで浸水し、避難所やみなし仮設住宅での生活を経て1月に戻った。近藤さんは自宅マンションから膝まで水に漬かりながら高台に逃げ、今も地元を離れ、みなし仮設で暮らす。

 被災から間もなく1年半を迎える町の様子について、「(明かりが増えて)夜もだんだん明るくなってきた」と寺田さん。近藤さんは来年自宅に戻る予定で、2人は「真備はここまで頑張ったよ、復興しているよと伝えたい」と力走を誓う。

 総社市立総社中1年の浅沼涼さん(12)は、豪雨による浸水とアルミ工場の爆発で自宅が大きな被害を受けた。「頑張る姿で地域を元気にしたい」と応募した。

 被災した自宅で不自由な生活を余儀なくされた浅沼さん。今夏にリフォームが完了し、以前に近い暮らしが戻った。7月の追悼式では被災者を代表して復興を誓うメッセージを読み上げた。

 被災地は復興の途上にある。「まだ自宅に戻っていない被災者は多い。そんな人たちのことを思って走りたい」と意気込む。

(2019年12月25日 21時40分 更新)

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