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再び大役 聖火ランナーに 神達さんと松山さん、56年ぶり

2度目の大役を「体育人にとって光栄なこと」と喜ぶ神達さん(左)と前回着用したユニホームを前に「楽しくさっそうと走りたい」と意気込む松山さん
2度目の大役を「体育人にとって光栄なこと」と喜ぶ神達さん(左)と前回着用したユニホームを前に「楽しくさっそうと走りたい」と意気込む松山さん
 25日に発表された2020年東京五輪聖火リレーの岡山県内ランナーに、1964年の東京大会で走った岡山陸上競技協会専務理事の神達靖久さん(73)=玉野市=と、県医師会長の松山正春さん(75)=岡山市中区=が選ばれた。2人は郷土を駆け抜けた当時の思い出を胸に、56年ぶりの大役に臨む。

岡山陸協専務理事・神達靖久さん「身引き締まる思い」

 選手、指導者を経て岡山陸上競技協会の実務トップを12年にわたって務める。「競技に関わり続けてきたからこそいただけた話。身が引き締まる」と背筋を伸ばす。

 棒高跳びの選手だった岡山東商高3年時に迎えた64年五輪。県高校記録樹立、国体7位といった実績が評価され聖火リレーの走者に選ばれた。「当時はぴんと来なかったけれど、後から振り返ると人生の大きな宝になっている」と言う。

 県庁の出発式では宣誓も務め、高らかに「若人の名誉にかけて聖火リレーを完遂することを誓います」と響かせた。旭川に架かる相生橋を渡って森下町まで、同級生ら22人を引き連れ走った約1キロ。人垣が途切れず、見学に来た姉が「聖火の煙しか見えない」と嘆いたのを覚えている。

 再び注目される中で「スポーツマンとして不細工なところは見せたくない」と笑うが、7キロのウオーキングと腕立て伏せが日課という肉体は衰えを感じさせない。

県医師会長・松山正春さん「楽しくさっそうと」

 「人生100年時代だと考えると、自分はまだ若者。楽しくさっそうと走りたい」

 前回は岡山大陸上競技部に所属していた20歳の時。岡山市北区清輝橋から同中山下までの約1・2キロを駆け抜けた。「緊張で最初の100メートルは地に足が着かなかったが、次の走者にトーチを渡す時、沿道の人がわっと寄ってきて感動した」と笑顔で振り返る。

 本番に向けては、人目につかないよう、夜になってから大学のグラウンドでバットを手に“試走”を重ねた。リレーで使ったトーチとユニホームは今も大切に保管している。

 半世紀以上がたったが、感動と興奮は薄れることはなく、「当時の写真はセピア色になった。でも思い出は総天然色のまま」。

 今回はグループランナーとして同市内の200メートル区間を走る。当日は孫が沿道で応援してくれる予定といい、「おじいちゃんの格好いいところを見せたい」。大切な家族への思いも胸に、トーチをつなぐ。

(2019年12月25日 22時00分 更新)

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