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クリスマスは家族で懺悔? 日本とは大違いのアイスランド

アイスランドで見たオーロラ
アイスランドで見たオーロラ
ハンガリー・ブダペストのクリスマスマーケット
ハンガリー・ブダペストのクリスマスマーケット
クリスマスイブのアイスランドの街の様子
クリスマスイブのアイスランドの街の様子
 クリスマスが近づいてきました。2年前のクリスマスの時期、私たちはレンタカーでアイスランドを一周中で、人生で初めて、海外で過ごすクリスマスでした。

 アイスランドは人口の8割がキリスト教徒。クリスマスシーズンに旅をしたヨーロッパ諸国では、どの街にもきらびやかなクリスマスマーケットがあったので「本場キリスト教の国でのクリスマス当日って一体どんなものなのだろう!?」と、期待に胸が高鳴っていました。

 が、その期待は大きく裏切られることになったのです。

 おかしいと思い始めたのは12月22日、ホテルのスタッフから聞かされたある一言。「今日中に、明日から4日間の食料は全て買っておきなさい」。「なぜですか?」と問う私に「明日から26日まで、街なかの全ての店が閉まるからだ」と言うのです。私たちがいたのは首都レイキャビク。1月1日ですら多くの店が開いている日本で生まれ育った私たちからすると「全ての店が閉まる」なんて想像ができません。「大げさに言っているのだろうな」くらいに思っていました。なのに…。

 本当に23~26日まで、文字通り「全ての店」が閉まっていたのです。日本だったら「1年で一番忙しいのでは?」と思うほど行列ができるフライドチキンのチェーン店も例外なく閉店。それどこらかホテルのスタッフですら、26日までは働きに来ないのです。街は静まり返り、人通りはありませんでした。

 後日、地元の方にアイスランド流クリスマスの過ごし方を聞いてびっくり! アイスランドでは「クリスマスは朝から家族全員で集まり、1年間の懺悔(ざんげ)をする日」。私が話したのは20代の男性。彼は「毎年涙が出るほど、しっかり懺悔するんだ」と教えてくれたのです。

 クリスマスイブの夜。夜空にはオーロラが輝いていました。ホワイトクリスマス&オーロラクリスマスです。風に揺れるカーテンのように刻々と姿をかえるオーロラを見ながら「こんなにも幻想的なクリスマスがあるだろうか」と感激したものです。街はとても静かでしたが、イルミネーション代わりのオーロラは本当にぜいたくでした。

 キリスト教徒が大半を占める国で過ごした人生初めてのクリスマス。それは予想とは大きく違っていました。日本でにぎやかなクリスマスシーズンを迎えるたびに、2年前のロマンチックな夜空とあの厳かな雰囲気を思い出すのです。

 ◇

 武田悠佑(たけた・ゆうすけ)1987年岡山市生まれ。岡山大学医学部を卒業後、看護師として岡山大学病院に勤務。その傍ら、月に1度岡山市中心部の西川緑道公園にて開催されている「満月BAR」の立ち上げ・初代代表、またNPO法人タブララサ理事も務める。生まれも育ちも岡山市、という環境の中で「世界を見てみたい」と考えるようになり、2017年5月~18年9月、妻・小倉恵美と世界一周した。本人のHPはこちら

 小倉恵美(おぐら・えみ)1989年美作市生まれ。学生時代には、全国で岡山県の観光PRを行う「おかやま観光フレンズ」や「おかやま桃娘」を務めた。20歳の時にケニアを訪れ「世界一周しながら世界中の人々の生活や価値観を知りたい」という夢が生まれる。2013年岡山大学教育学部卒業後、テレビせとうちに入社。記者を務め15年退職。

(2019年12月23日 16時58分 更新)

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