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ひし餅形にカットされた壁材が波…

 ひし餅形にカットされた壁材が波のように連続しながら伸び上がる。オブジェのような建築物だ。360枚のCLT(直交集成板)を組み合わせた木のパビリオンが東京・晴海の五輪・パラリンピック選手村近くに完成し、きょうから一般公開される▼監修者は国立競技場を手掛けた建築家の隈研吾さん。国産木材のPRを狙いに国内最大のCLT産地の真庭市と不動産開発の三菱地所(東京)とが連携してつくった。高さ18メートル。内部の空間(約600平方メートル)はイベントなどに活用できる▼2020年東京五輪・パラリンピックのメインスタジアムとなる国立競技場は、木と緑にあふれた「杜(もり)のスタジアム」である。屋根部分には47都道府県の木材が使われ、真庭市の銘建工業が一部を集成材に加工した▼選手村の交流スペース「ビレッジプラザ」も木造(平屋建て約6千平方メートル)で、全国63自治体が木材を無償提供。岡山は県産ヒノキとCLT材を供給している▼「前回、50年余り前の東京大会はコンクリートが主役だった。今回から木の時代が始まる」と隈さんは言う。木材を有効活用でき、強度に優れたCLTは「そのシンボル」とも▼パビリオンは約1年間の公開後、ふるさとの蒜山高原に移築する予定だ。ぬくもりのある持続可能な社会のシンボルとしてメッセージを発し続けてほしい。

(2019年12月14日 08時00分 更新)

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