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買い物に出掛けたスーパーだった…

 買い物に出掛けたスーパーだったり、子どもを迎えに行った学童保育施設だったり。よそのお母さんが子どもに手を上げるのを見たのは一度や二度ではない▼人のことは言えない。口で言っても聞かないからとわが子のお尻をたたいたことがある。こうした子どもへの行為が体罰として来年4月から法律で禁止される▼しつけと体罰の違いを示した指針案を厚生労働省がまとめた。体に苦痛を与える行為だけでなく、心を傷つける暴言も禁じている。「じゃあ、どうすればいいのか」。親たちの戸惑う声が聞こえてきそうだが、指針案には助言も書いてある▼褒めるにしても具体的に、すぐ褒めるなどのコツがある。できないならなぜかと考え、環境を変えてみる。そんな子育ては誰も教えてくれなかったと思う人は多かろう。接し方が分からないから怒鳴るというのは職場のパワハラにも通じる気がする▼気がかりなのは体罰禁止が親を追いつめないかということだ。10月、岡山県内の小学校で行われた講演会を訪ねた。子どもへの暴力を防ぐ活動をしているCAP(キャップ)おかやま代表の山下明美さんが保護者に呼び掛けた。「子どもにも大人にも必要なのは安心できる環境。親も自分で自分を褒めてあげよう」▼親が学び、励まされる機会を増やしたい。体罰禁止は誰もが安心できる社会への一歩だ。

(2019年12月12日 08時00分 更新)

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