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特殊詐欺 知らない、未対策6割超 カードすり替え 県警が被害者調査

特殊詐欺の被害防止対策として高齢者宅の玄関にステッカーを貼る警察官=11月、岡山市
特殊詐欺の被害防止対策として高齢者宅の玄関にステッカーを貼る警察官=11月、岡山市
特殊詐欺 知らない、未対策6割超 カードすり替え 県警が被害者調査
 キャッシュカードを偽物とすり替え、聞き出した暗証番号で現金を引き出す特殊詐欺事件を巡り、岡山県内の被害者の6割超が特殊詐欺を知らなかったり、知っていても事前の対策を取っていなかったりしていたことが、県警の調査で分かった。県警は手口の周知を急ぐとともに、会話を録音することを相手に告げる防犯機能付き電話の活用など対策の普及に力を入れている。

 特殊詐欺のうちカードをすり替える手口の被害は県内で今年急増しており、10月末現在で31件約6700万円(前年同期3件、約80万円)。県警は被害者への聞き取り調査を進め、これまでに男女28人(平均年齢76・6歳)から回答を得た。

 県警によると、「おれおれ」「架空請求」といった金融機関に振り込ませる詐欺も含め特殊詐欺を「知らなかった」と答えたのは7人で、全体の4人に1人の割合に上った。「知っている」と回答した19人のうち11人は被害防止の対策を何も取っていなかった。

 特殊詐欺だと気付かなかった理由は「警察官などをかたったので信用した」が5人で最も多く、「相手の話し方が巧妙だった」が2人、「慌ててしまった」が1人と続いた。

 被害者28人のうち25人は、被害に気付くまで「誰にも相談していない」と回答。うち13人は「相談するという発想が浮かばなかった」としており、相手に考える間を与えない詐欺グループの手口の巧妙さをうかがわせた。

 県警は9月に特殊詐欺の緊急特別警報を発令し、被害が多発する岡山、倉敷市など県南部で警察官が高齢者宅などを戸別訪問する活動を展開。これまで約1万戸を訪れ、手口や対策を知らせている。11月からは訪問先の玄関などに「特殊詐欺根絶!岡山県警指導済み」と記した黄色のステッカーを貼る取り組みも始めた。

 県警生活安全企画課は「カードのすり替えは最近の手口で認知度がまだ低い。自分はだまされないだろうと思わず、万全の備えをしてほしい」としている。

(2019年12月09日 23時20分 更新)

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