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豪雨支援に感謝 倉敷から恩返し 住民や企業、台風19号被災地へ

福島県いわき市に向かうボランティアバスの出発式。参加者は現地で家屋の整理などに当たった=11月21日、倉敷市役所駐車場
福島県いわき市に向かうボランティアバスの出発式。参加者は現地で家屋の整理などに当たった=11月21日、倉敷市役所駐車場
被災地で炊き出しを行った「災害支援団ゴリラ」のメンバー。栄養に配慮したメニューを提供した=茨城県常陸太田市
被災地で炊き出しを行った「災害支援団ゴリラ」のメンバー。栄養に配慮したメニューを提供した=茨城県常陸太田市
 10月の台風19号で甚大な被害を受けた東日本の被災地に対し、倉敷市の住民や企業、福祉団体などが相次ぎ支援に乗り出している。共通するのは、昨夏の西日本豪雨で全国から受けた支援に対する「恩返し」の思い。現地でボランティア活動をしたり、物資を届けたりと、幅広くサポートしている。

 「皆さん、お疲れさまでした」。11月24日夜、倉敷市役所の駐車場でバスを降りた市民らは、中桐泰・同市社会福祉協議会長からねぎらいの言葉を受けた。

 同市と市社協が3泊4日の日程で福島県いわき市に運行した「ボランティアバス」。呼び掛けに応じた20~60代の21人が、浸水被害に遭った家屋の整理や泥かきに当たった。

 「小さな力でも役に立てると実感できた」と話すのは、倉敷市の主婦近藤亜美さん(43)。宅地に30センチほど積もった土砂を取り除く作業に協力し、土のう数百袋分を処理した。

 昨夏の豪雨で被災した同市真備町地区でボランティアをした際、全国から駆け付けた人たちに励まされたという小椋啓吾さん(68)=同市=は「恩を少しでも返したい」と参加。「現地の人に『気長に、体を大切に』と伝えた。倉敷から来たと話すと涙ながらに感謝された」と振り返った。

 バスの運行は、いわき市に派遣された倉敷市職員から現地のボランティア不足を聞いて企画。同28日から今月1日までの第2陣には21人が参加した。

 活動の輪は住民団体や企業にも広がる。NPO法人・災害支援団ゴリラ(同市真備町有井)は10、11月、茨城県常陸太田市といわき市に、真備の被災者から託された物資を届け、炊き出しも行った。炊き出しでは食事が偏る避難所生活に配慮し、煮物など栄養バランスを考えたメニューを提供した。

 西日本豪雨で工場が水没した製造業の友成工業(倉敷市真備町箭田)は10月22、23日に長野市を訪問。自社の復旧作業で重宝したという高圧洗浄機や工具などを2トントラックで届けた。

 昨夏は会社の復旧に全国から取引先などが駆け付けてくれ、1週間で再開を果たした。数野介人社長(36)は「災害とその後の人の温かさを経験したからこそ、何かできないかと思える。可能な限り被災地支援を続けたい」と話す。

(2019年12月02日 22時36分 更新)

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