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漫画家の故・森永さん 若き日の絵 交流あった福山の印刷会社に現存

森永さんが表紙を描いた栄光の冊子
森永さんが表紙を描いた栄光の冊子
、当時を振り返る藤井さん
、当時を振り返る藤井さん
 漫画「山田太郎ものがたり」や「僕と彼女の×××」などで多くのファンを持ち、8月に亡くなった漫画家森永あいさんの若き日のイラストが、福山市の印刷会社に残っている。30年ほど前、森永さんが岡山で同人作家として活動していた頃に交流のあった同社が、会社資料の表紙絵を依頼し描いてもらったものという。

 イラストが残るのは同人誌などを手掛ける栄光(箕島町)。プロデビューする前の1990年ごろ、森永さんらの同人誌の印刷を受けていた。

 同社によると、森永さんは岡山出身で当時大学生。「穏やかな雰囲気ながら若くて勢いがあった。入稿前の仕上げを会社で描いたり、入稿後おなかがすいているようだったので買い置きのカップラーメンを出したりしたこともあった」と受注・受付を担当していた社員の藤井君枝さん(49)は振り返る。

 ちょうど同社が同人誌の印刷を本格的に始めた頃。同人作家として人気があった森永さんに、印刷の料金などをまとめた資料の表紙絵を頼んだ。

 社員やお得意さん向けに複数作った資料は今は散逸し、会社に残るのは藤井さんが使っていた1冊のみ。所々テープで留められ古くなっているが、森永さんが描いた金髪の青年のキャラクターと赤いチューリップは鮮やかに残っている。

 訃報を受け、同社がツイッターで資料の写真と交流があったことを掲載すると、ファンらから2千件近くの反応があった。森永さんがプロになってから接点はなかったというが、藤井さんは「森永先生とのつながりがあって、栄光も会社として成長できた。作品はこれからもファンの心に残っていくと思う」と話している。

(2019年11月14日 18時27分 更新)

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