山陽新聞デジタル|さんデジ

「写真新世紀」でグランプリ 赤磐の映像作家・中村さんが快挙

グランプリに輝いた中村さんの作品「蟻のような」
グランプリに輝いた中村さんの作品「蟻のような」
中村智道さん
中村智道さん
 独自のアニメーション作品で知られる映像作家中村智道さん(47)=赤磐市=が、キヤノン主催の国際的な写真コンテスト「写真新世紀2019年度」でグランプリに輝いた。岡山県出身・在住者の最高賞受賞は初めてで、中村さんは初の写真作品での快挙となった。

 中村さんはこれまで生命や人間の内面を表現した「ぼくのまち」「天使モドキ」といった短編アニメ作品を中心に発表し、国内外の映画祭で高い評価を得ている。今回、体調不良から細かな作業が必要なアニメ制作を一時中断し、新たな表現手法として写真に挑戦した。

 受賞作のタイトルは「蟻(あり)のような」。生きた蟻で人をかたどり、死者と生者の両方をイメージした大写真をはじめとする大小16枚で構成する。父の闘病と死、それに続く自身の不調から着想を得て、死への意識や無力感を表現したという。

 8日にグランプリを決める公開審査会があり、「蟻の隠喩を用いて、詩的で複雑な感情のありようを捉えている」などと高評された。中村さんは「ハイレベルなコンテストで最高賞をいただけうれしい。まだまだ道半ばで、写真にしろ映像にしろ今後も作品を作り続けていく」と喜びを話している。

 同コンテストは新人写真家の登竜門とされ、本年度は国内外から1959人が応募し、7月に中村さんを含む7人がグランプリ候補となる優秀賞に選ばれた。過去には写真家・映画監督の蜷川実花さんらも優秀賞を受賞している。

 中村さんの作品や優秀賞、佳作は17日まで、東京都写真美術館で展示している。

(2019年11月13日 23時29分 更新)

あなたにおすすめ

ページトップへ