山陽新聞デジタル|さんデジ

カンボジアへ子ども健康手帳を 学芸館高生2人が作製に参加

健康手帳の内容について話し合う荒木さん(左)と河嶋さん
健康手帳の内容について話し合う荒木さん(左)と河嶋さん
 スポーツや教育を通して人材育成を支援するNPO法人ハート・オブ・ゴールド(HG、岡山市北区西辛川)がカンボジアの子どもたちの身長や体重、体力測定の推移などを記録する健康手帳を作っている。学芸館高(同市東区西大寺上)2年の河嶋紀乃さん(17)と荒木七海(なのみ)さん(16)もメンバーとして参加。手帳は12月をめどに現地の小学校に配布する。

 手帳はA5判ほどのサイズで、幼稚園から小学校卒業までの9年間使用できる。最初と最後のページには使用開始時と卒業時の手形を押して成長が一目で分かるようにした。身長や体重の記録、検診結果のほか、病気や虫歯予防の解説、栄養や運動の注意点などの項目もあり、健康に関する学習も記録できる。

 HGによると、カンボジアでは保健教育が遅れ、身長・体重は計測するが、平均との比較や分析はしておらず、検診結果を記録する習慣もないという。さらに国民皆保険ではなく、病院の受診費が高額で、病気の予防が重要になっている。

 このため、HGは体力測定や歯科検診をプロジェクトとして実施。数年前から子どもごとに記録を残す健康手帳作りを計画し、関係のあるシェムリアップ州のチェイ小学校と協議を重ねてきた。

 学芸館高は文科省のスーパーグローバルハイスクールとして「開発途上国における貧困の悪循環を是正するために高校生ができること」をメインテーマに現地でのフィールドワークを通した課題解決型の研究に取り組んでいる。HGからの呼び掛けに河嶋さんと荒木さんが手を挙げた。

 2人は8月に渡航した際、住民や児童生徒、小学校校長らから聞き取りを行った。その中で、予防接種を受けた時期や種類、成長の記録がない▽虫歯が多い▽保健や栄養に関する意識が低い―といった問題点が浮かび上がり、手帳の必要性を実感したという。

 手帳は12月にチェイ小で配布。同月に現地入りする同高の1年生約20人に手伝ってもらって身体計測や体力測定などを行う予定。同小の要望を聞きながら改訂も計画する。

 HGの田代邦子副代表理事・事務局長は「若い世代が支援活動に関わってくれるのは素晴らしいこと。手帳をきっかけに子どもから家族の健康へとつながれば」と話した。

(2019年11月13日 23時41分 更新)

あなたにおすすめ

ページトップへ