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被災地復興願うメッセージ ゼッケンにさまざまな思い

ランナーたちが被災地復興の願いなどを書き込んだメッセージゼッケンのコラージュ
ランナーたちが被災地復興の願いなどを書き込んだメッセージゼッケンのコラージュ
 「がんばろう真備!!」「岡山に元気を届けます」―。岡山市で10日開かれた「おかやまマラソン2019」では昨年同様、西日本豪雨の被災地復興を願うメッセージゼッケンを背中に着けたランナーの姿が見られた。生活再建に弾みをつけようと完走を期する被災者や、10月の台風19号を機に「災害が『人ごと』ではなくなった」と心を寄せた関東からの出場者も。豪雨から1年4カ月たつ中、ランナーたちは復興への思いを文字に込め、沿道の人と共有しながら駆け抜けた。

 倉敷市真備町の自宅が2階まで漬かり、リフォームを進めている女性(61)は〈サブ4(4時間以内の完走)〉と目標を書いた。約15分遅れてのゴールだったが、「充実した走りができた。生活の再建も一歩ずつ進めたい」と汗を拭った。

 今春、自宅の改修を終えた同町の男性(64)は〈復興支援に感謝〉と記して初出場し、フルマラソンを完走。「昨年はマラソンに出ようという気にもなれなかった。ここまで支えてくれた人たちにお礼の気持ちを伝えたかった」と笑顔を見せた。

 「おかやまマラソンには毎年参加しているが、災害が身近に迫ったことで被災した岡山の人への共感が一層強くなった」。そう話したのは、台風19号で約1900戸が浸水被害を受けた川崎市の会社員男性(49)。自宅は浸水を免れたが、吹き荒れる風や雨への恐怖で不安な一夜を過ごした。ゼッケン(500円)の売上金が豪雨と台風双方の被災地支援に充てられると知って初めて購入、〈応援をありがとう〉と書いて沿道の声援に応えた。

 〈がんばろう高梁〉と大きな字で書いたのは、高梁市消防本部の男性(58)。豪雨時、ボートで市内の浸水家屋から子どもやお年寄りを救助して回った。「自宅の再建ができていないためか、夜も明かりがともらない家がまだある」と、復興途上にある地元に改めて思いをはせた。

 倉敷市真備町のパート(49)は〈感謝の気持ちを忘れず走ります〉とつづった。全壊した自宅を今年2月、同じ場所で再建したものの「お金や心の問題など大変なことはまだまだある」とした上で、こう続けた。

 「多くの人に気に掛けてもらえることが、復興への長い道のりを歩み続ける力になる」

(2019年11月11日 20時35分 更新)

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