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宇高航路12月中旬に廃止見通し 利用者減、運輸局に届け出へ

廃止される見通しとなった宇高航路の四国急行フェリー=8日午後2時30分、玉野市・宇野港
廃止される見通しとなった宇高航路の四国急行フェリー=8日午後2時30分、玉野市・宇野港
宇高航路12月中旬に廃止見通し 利用者減、運輸局に届け出へ
 四国急行フェリー(高松市)が唯一運航している宇高航路(玉野市・宇野港―高松港)が、12月中旬にも廃止される見通しとなったことが8日、関係者への取材で分かった。競合する瀬戸大橋の料金引き下げなどで利用者の減少に歯止めがかからず、収支が悪化したのが要因とみられる。国鉄連絡船を起源とする宇高航路の109年の歴史に幕が下りる。

 関係者によると、同社は今夏以降、岡山、香川県、玉野、高松市の地元2県2市との担当者会議などで、採算悪化を理由に宇高航路から撤退する可能性を示唆していた。12月16日からの運休を軸に検討しており、週明けにも国土交通省四国運輸局に届け出る見込み。

 宇高航路は1910(明治43)年、国鉄連絡船就航に伴って開設された。60年代にかけて民間3社のフェリーが相次いで就航。瀬戸大橋開通前の87年度は3社で1日計約150往復し、約400万人を運んだ。

 連絡船は瀬戸大橋開通に伴い廃止。通行料金の割引などでフェリーの利用者も落ち込み、2社が2012年までに撤退した。四国急行フェリーは14年の瀬戸大橋の料金水準引き下げなどもあって利用者離れが止まらず、現在は1日5往復、年間利用者は約14万人(18年度)となっている。

 地元2県2市は宇高航路の維持に向けた支援を打ち出し、四国急行フェリーには船舶の修繕名目で15、16年度に計3千万円、17年度以降は計1500万円を助成している。国にも支援制度の創設などを要望していた。

 同社は「現時点で公表できることはない」としている。

(2019年11月09日 00時00分 更新)

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