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緒方貞子さん死去 岡山でも悼む声 木堂ほうふつ、揺るぎない世界観

犬養毅元首相の生誕150年を記念する「木堂を語る会」に参加した緒方貞子さん(中央)
犬養毅元首相の生誕150年を記念する「木堂を語る会」に参加した緒方貞子さん(中央)
犬養木堂の墓前で手を合わせる緒方貞子さん(左)ら=2017年5月、東京・青山霊園
犬養木堂の墓前で手を合わせる緒方貞子さん(左)ら=2017年5月、東京・青山霊園
 国連難民高等弁務官などとして活躍し、29日に訃報が伝えられた緒方貞子さんは岡山市出身の犬養毅元首相(号・木堂)のひ孫に当たる。その縁から関係者と親交を重ねたり、岡山を訪れたりしており、ゆかりの人たちからは悼む声が相次いだ。

 犬養毅研究の第一人者、時任英人・倉敷芸術科学大名誉教授(69)=倉敷市=は約40年前、上智大大学院で緒方さんに師事した。「あなた犬養(の研究を)やるの?」と鋭い目つきで質問されたといい、「あの一言で本格的に木堂研究をスタートさせた」。最後に姿を見たのは2015年秋で「お元気そうだった。毅然(きぜん)として白黒はっきりさせる人柄。妥協もしない。木堂をほうふつとさせた」と悼んだ。

 緒方さんは講演などで岡山市に何度か足を運び、05年5月には木堂生誕150年を記念して同市北区川入の木堂生家で開かれた「語る会」に駆け付けた。主催した犬養木堂記念館の当時の館長、山本美枝子さん(74)=同市北区=は「記念館にある家族写真を懐かしそうに見ておられた。世界に貢献された立派な方で惜しまれる」と振り返る。

 東京の青山霊園では毎年、木堂の命日(5月15日)に墓参会があり、緒方さんも参列した。「ユーモアのあるお話は楽しかった。お会いすると『あなたも頑張ってね』とよく言ってくださった。とても寂しい」と墓参会を主催する「犬養木堂会」世話人の櫻博子さん(68)=埼玉県新座市、総社市出身。

 岡山県選出の故橋本龍太郎元首相とはたびたび意見交換し、聖心女子大の後輩としても親交があった夫人の久美子さん(77)は「おっしゃることの筋が通り、揺るぎない世界観を持っていた。憧れの存在だった」と惜しんだ。

(2019年10月29日 22時24分 更新)

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