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ペット飼育禁止に関するトラブル

ペット飼育禁止に関するトラブル
 平成30(2018)年度に行われた調査によると、日本では1800万匹以上の犬や猫がペットとして飼育されているそうです。皆さまのおうちでも、家族同然にペットをかわいがっておられるでしょうか。その一方で、ペットの飼育を禁止されているマンションも最近は増えてきました。管理規約でペットの飼育が禁止されているマンションでペットを飼おうとした場合、どのようなトラブルが起こるでしょうか。

禁止規約は合理的な制限
裁判例でも原則問題なし


 そもそも、管理規約で(つまり多数決で)、住民がペットを飼育することを禁止してもよいかという問題があります。この点裁判例では、そういった禁止規約も合理的な制限であり、原則として問題はないと解釈されています。管理規約に納得ができない住民も、そこに住む以上管理規約を守る必要があります(区分所有法30条1項)から、ペット飼育禁止規約があるマンションでは、ペットは飼えないことになります。ただどういったペットが禁止されているかはマンションごとに異なりますから、一度規約を確認されることをお勧めします。

規約に違反して飼った場合
部屋の使用禁止の可能性も


 規約に違反してペットを飼い続けた場合、ほかの区分所有者(マンションの各部屋のオーナーのこと)や管理組合法人は、飼い主に対し、ペットの飼育を差し止めるよう訴訟を起こすことができます(同法57条1項)。これまでの裁判例を見ると、実際にペットがほかの住民に迷惑をかけていなくても、ペットの飼育は許されないと判断されているケースも多いため、注意が必要です(東京地裁平成8年7月5日判決など)。また場合によっては、部屋の使用を禁止されたりすることも考えられます(同法58条1項)。

 ペットはもちろん大切ですが、マンションで共同生活を営む以上、ほかの住民にも配慮が必要です。ペットを飼育しておられる方は、マンションに入居する前に、管理規約をよく確認しましょう。また飼育に関して何らかのトラブルに巻き込まれた場合は、管理組合側ときちんと協議をして善後策を講じるのがよいでしょう。それでも解決しないようであれば、ぜひお近くの弁護士にご相談ください。

(2019年10月10日 16時30分 更新)

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