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モンゴルで海水魚養殖へ 岡山理科大 環境水使い流通目指す

岡山理科大がモンゴルで養殖を始めるハタ類
岡山理科大がモンゴルで養殖を始めるハタ類
好適環境水による養殖のための水槽が並ぶ現地の施設
好適環境水による養殖のための水槽が並ぶ現地の施設
モンゴルで海水魚養殖へ 岡山理科大 環境水使い流通目指す
 岡山理科大(岡山市北区理大町)は11日、カリウムやナトリウムなどを混ぜた人工の飼育水「好適環境水」を使い、内陸国モンゴルの首都ウランバートルで海水魚・ハタ類の養殖を23日から始めると発表した。来年11月末までに同国での試験出荷を目指す。国外ではタイとカンボジアでエビの養殖実験を行っているが、市場流通まで視野に入れるのは今回が初めて。

 理科大と現地のモンゴル生命科学大が昨年5月に結んだ教育・研究に関する交流協定に基づく取り組み。生き物の生態に詳しい同科学大の教員がアドバイザーを務め、理科大の学生が交代で現地に駐在して養殖や研究を進める。理科大の教員や学生の研究・打ち合わせスペース「サテライトオフィス(仮称)」も23日に開設する。

 養殖施設は理科大に協力する現地企業が映画館だった建物(約390平方メートル)を改装し、10トン水槽2基と1トン水槽4基、浄化装置などを設置。養殖するのは、いずれもハタ科に属する大型の「タマカイ」の雄と小型の「アカマダラハタ」の雌を掛け合わせた“ハイブリッドハタ”で、同日、稚魚500匹を日本から空輸し養殖を始める。出荷時には1キロ程度に成長する見込み。

 好適環境水は淡水魚と海水魚を一緒に飼育でき、病気になりにくく成長が早い特徴がある。理科大はこれまでにトラフグやクエ、サケなど10種類を国内の市場に出荷している。

 水の開発者で同大工学部の山本俊政准教授は11日、岡山市内で会見し、豊富な石炭資源を誇るモンゴルでは水槽の温度管理のためのエネルギーコストが飛躍的に安く済むと説明。「ハタ類は白身で癖がない。魚を食べる習慣がない現地で受け入れられれば、人々の健康増進にもつながる」などと話した。

(2019年09月11日 21時53分 更新)

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