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教訓伝える真備復興漫画の第2弾 避難判断ミスなど赤裸々に語る

真備復興支援漫画第2弾の一コマ
真備復興支援漫画第2弾の一コマ
 昨年の西日本豪雨から立ち上がる人々を描く「真備復興漫画」の第2弾が完成した。今回の主人公は、倉敷市真備町箭田で精神障害者を支援するNPO法人「岡山マインドこころ」の多田伸志代表(58)。親しみやすい絵柄を通して、グループホーム利用者の避難で判断を誤ったことなどを赤裸々に語り、大切な教訓を伝えている。

 多田さんは夕刻、作業所2階に避難するよう指示を出して帰途に就いたが、どんどん水位が上がり、慌てて引き返していた。漫画では、足ひれを着け、濁流を泳いで作業所2階に取り残された利用者の救出に向かう様子をシリアスに描写。その後、屋根の上で7時間も救助を待ったことなどを明かしている。

 多田さんの経験をどう伝えるか―。作者の倉敷芸術科学大助教、松田博義さん(35)=同町=は「多田さんの『舐(な)めてました』の一言が印象に残った。失敗に向き合い、教訓にしてもらおうとする姿勢を効果的に表したかった」と、構成に苦心したという。

 「お年寄りや障害者といった災害に弱い立場の人が安心できる仕組み作りが必要だ」。多田さんが苦い記憶を踏まえた反省を語る場面では、ギュッと握る手をアップにして緊迫感を醸し出し、将来を見据える箇所では笑顔が広がる温かみのあるコマに仕上げた。

 作業所同様に浸水被害を受けた就労拠点「真備竹林麦酒醸造所 Beerまび」も紹介。コクのあるビールを進行役のまきびちゃんが、おいしそうに飲む様子で復活を伝える。

 作品はツイッター(「#真備復興漫画」で検索)で公開している。松田さんは「多田さんを通して災害時の状況を残すことができた。今後も多くの人を取り上げ、災害を多面的に伝えていきたい」と話している。

(2019年08月22日 22時39分 更新)

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