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外国人技能実習生も日本人と同じ労働法制を適用?

Q:私は農場を経営しており、昨今の人手不足から外国人技能実習生を4人採用しています。真面目でよく働いてはくれますが、社宅としてアパートを借りるなど相当な経費がかかっているのも事実です。外国人技能実習生は、日本人と同様の労働法制が適用されるのでしょうか。住宅などの経費負担もあり、可能な限りコストは抑えたいと考えています。

A:最低賃金の支払いや労働時間 日本人と同じ労働法制の制約

 外国人技能実習制度は、わが国で培われた技能、技術または知識を、開発途上地域などへ移転するよう図り、当該開発途上地域などの経済発展を担う「人づくり」に寄与するということを目的としています。決して安い労働力の提供を主眼としたものではありません。従いまして、日本人と同様の労働法制の制約があります。最低賃金は支払う必要がありますし、労働時間についても日本人同様の法制があります。

 外国人技能実習生を大葉の摘み取り作業に従事させていたところ、その作業後に大葉巻き作業に従事させていたという事案で、①雇用契約に該当するのか②時間外手当を支払う必要があるかなどが争われました。裁判所は①について、外国人技能実習生の裁量は乏しいので請負ではなく、雇用契約に基づいてなされたものである。②については、雇用契約に基づいてなされたものである以上残業規制も及び、大葉巻きについて1束2円の対価を支払っていたなどから、これは残業代の支払いに充当されるとした上で付加金(約100万円)の支払いを認めました(水戸地裁平成30年11月9日判決)。

 このように外国人技能実習生についてもわが国の労働法制の適用はありますので、その点十分ご配慮いただきたいと思います。

(2019年08月22日 11時51分 更新)

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