山陽新聞デジタル|さんデジ

高梁の「陸閘」の運用基準定める 豪雨受け県が管理体制見直し

国道313号に設置している陸閘=高梁市落合町近似
国道313号に設置している陸閘=高梁市落合町近似
陸閘の運用基準を示した住民説明会
陸閘の運用基準を示した住民説明会
 岡山県は、高梁市落合町近似の国道313号に設置している「陸閘(りっこう)」の運用基準を定めた。高梁川増水時に市街地への水の流入を防ぐ役割を担っているが、設置から約40年間にわたって一度も使われた記録がなく、昨夏の西日本豪雨でも稼働できなかったことから管理体制を見直した。

 基準では、高梁川の水位観測所(同所)の数値が氾濫危険水位(4・8メートル)に達し、さらに上昇が見込まれる場合、国道を全面通行止めにして陸閘を閉じる。閉鎖前には市と連携し、近隣住民に市の広報車や防災メール、防災ラジオなどで避難を呼び掛ける。

 県備中県民局高梁地域事務所によると、これまでは職員が河川水位や陸閘周辺の状況から判断するとしていた。西日本豪雨では既に陸閘周辺が浸水し、操作のタイミングを逸していたという。

 県は9日、市落合地域市民センター(落合町阿部)で陸閘周辺の住民ら24人に基準について説明。住民からは「陸閘と水位観測所が離れた場所にあり、適切に判断できるのか」「想定通り閉鎖できるよう体制を十分整えてほしい」といった質問や要望が出た。

 陸閘は河川増水時に国道脇に収納した鉄製ゲート(高さ2・5メートル、厚さ0・5メートル、長さ10・5メートル)を手動で引き出し、水をせき止める仕組み。今年2月の点検でレールにゆがみやさびが見つかり、動かない状態だったことが判明。県は4月中旬からレールを取り替えるなどし、6月に操作訓練を行った。

 同県民局高梁地域管理課は「基準を設けたことで事前の避難や交通規制のタイミングも計りやすくなった。的確に運用して住民の安全確保につなげたい」としている。

(2019年08月23日 11時49分 更新)

あなたにおすすめ

ページトップへ