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スタンド歓喜、聖地に初の校歌 学芸館初戦突破に3千人沸く

春夏通じて聖地での初勝利に、笑顔で校歌を歌う学芸館の応援団=甲子園
春夏通じて聖地での初勝利に、笑顔で校歌を歌う学芸館の応援団=甲子園
 甲子園初勝利だ―。10日に行われた第101回全国高校野球選手権大会第5日の2回戦で、4年ぶり2度目の出場の学芸館は夏6度の優勝を誇る古豪・広島商に6―5で勝利。春夏合わせて3度目の聖地で初めて初戦を突破し、一塁側アルプス席に詰めかけた約3千人の生徒や保護者らは歓喜に沸いた。

 九回2死一、二塁、ファウルで粘る最後の打者の8球目。一塁岩端がファウルフライをつかんだ瞬間、「あと一つ」と声を上げていた生徒らは抱き合ったり、拳を突き上げたりして喜びを爆発させた。

 「思いが通じた。絶対に逆転すると信じていた」と応援団長の3年薮木優成さん(18)。笑顔で大粒の汗をぬぐった。

 先発の左腕丹羽が一回、打球を顔面に受けて負傷降板する。急きょ救援したのは背番号1を背負う中川だ。母睦美さん(45)は「急なことで動揺する気持ちもあると思う」と祈るような表情。五回に勝ち越しを許し、六回も2点を失うが、我慢強くマウンドを守る。

 力投する右腕を励まし、打線の奮起を促そうと、太鼓を打ち鳴らし「まだまだいけるぞ」と声を張り上げる応援団。声援を背にナインは反撃に出る。

 八回、中川の内野安打で1点を返し、なおも2死一、三塁。岩端の打球は浜風に乗り左翼手の頭上を越える。殊勲の2点二塁打に父龍之さん(50)は「打席が回ってきた時から緊張が止まらず、抜けた瞬間、涙が出た」と興奮を隠せなかった。

 聖地に初めて響く校歌を聞きながら、昨年の主将、帝京大1年倉川太輝さん(18)は目を細めた。「ピンチでも笑顔を絶やさないこの代の良さが勝ちにつながった。後輩を誇りに思う」

(2019年08月11日 09時02分 更新)

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