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真備の被災木造仏の修復作業完了 2体を県立博物館で公開

修復過程を紹介するパネルとともに展示された毘沙門天立像
修復過程を紹介するパネルとともに展示された毘沙門天立像
 昨年の西日本豪雨で被災し、岡山県内の仏師、学芸員らによって修復が進められていた倉敷市真備町有井地区の木造仏2体の作業が完了し17日、県立博物館(岡山市北区後楽園)で公開された。

 ともに平安時代後期(12世紀)の作とされる大日如来座像(高さ約80センチ、幅約60センチ)と毘沙門天(びしゃもんてん)立像(高さ約120センチ、幅約50センチ)。住民が管理するお堂・大日庵ごと浸水被害に遭い、膠(にかわ)が溶けて顔や腕が外れ、過去の修復部分も失われた。救出後、同館学芸員の応急処置を経て、赤磐市在住の仏師長谷川隆鳳さん(59)が修理を行っていた。

 壊れた体やひざを接着し直して、かつての姿を取り戻した大日如来座像は、平安仏らしく均整のとれた体形に柔和な表情。ばらばらになった頭や体、腰をつなぎ合わせて再生した毘沙門天立像は、細身ながら武神の威厳をたたえる。

 中田利枝子統括学芸員は「今できる限りの処置を施し、将来に継承していける状態まで持ってこられた。お堂の復旧などの課題もあり、地区に戻すにはまだ時間が掛かると思うが、地域の人も喜んでくれておりほっとした」と話している。

 公開は8月25日まで。月曜(同12日除く)、同13日休館。

(2019年07月18日 09時29分 更新)

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