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産婦健診、県内全市町村で無料に 産後うつ、育児放棄の防止へ

 出産後の母親の育児ストレス対策を目的とした「産婦健康診査」を、岡山県内全ての自治体で、無料で受けられる体制が2019年度に整った。高梁、真庭市や西粟倉村など17市町村が18年10月に先行導入していたが、残る10市町村も4月から実施した。母親の産後うつや育児放棄などの未然防止が狙い。

 産婦健診は、医師や助産師が問診や体重・血圧測定、質問票などで母親の心身の健康状態をチェック。不調が見つかれば自治体に連絡し、継続的に見守る。国は17年度、1回に5千円程度かかる費用を自治体と半額ずつ負担する制度をつくっていた。

 県内で4月から無償化したのは岡山、倉敷、津山、玉野、笠岡、井原、美作、浅口市と矢掛町、新庄村。うつの発症リスクが高いとされる産後の2週間後と1カ月後の計2回の健診で、先行する17市町村と同様に自己負担を不要にした。受診票は母子手帳の別冊にとじ込んでいる。

 県は17~18年度、市町村による統一的な公費助成の仕組みづくりを支援した。19年度は産前や産後に精神的な不安を抱える母親をきめ細かく把握するため、産科と精神科の医療機関で連絡体制を整えたり、産後うつの知識を伝えるリーフレットを作ったりする。

 国立成育医療研究センターなどの全国調査では15~16年、妊娠中から産後にかけて102人が自殺しており、妊産婦の死亡原因で最多。うち産後は92人に上り、35歳以上や初産の割合が高かった。

(2019年07月13日 09時26分 更新)

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