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西日本豪雨の被災者つなぐSNS 真備、コミュニティー維持に活用

「川辺地区みんなの会」のスマートフォン画面と、交流イベントでヨガを体験する被災者=10日、倉敷市真備町川辺
「川辺地区みんなの会」のスマートフォン画面と、交流イベントでヨガを体験する被災者=10日、倉敷市真備町川辺
 西日本豪雨で被災した倉敷市真備町地区で、会員制交流サイト(SNS)をコミュニティーの維持に活用しようとする動きが広がっている。住民の多くが地区外での暮らしを余儀なくされる中、遠方の人同士が手軽に通信できる利点を生かした。気兼ねなく支援を頼んでもらいたいと、SNSで相談に応じる専門家団体もある。

 「お友達お知り合いを誘い合って、お越しくださいね」。SNSの一つ、無料通信アプリLINE(ライン)のメッセージ欄に軟らかな文章が載った。真備町川辺で開かれる交流イベントへの参加を呼び掛けるものだ。

 LINEには、大勢と同時に情報をやり取りできる「グループ機能」があり、それを活用した。グループ名は「川辺地区みんなの会」。同地区で被災した住民を中心に、約570人がメンバー登録している。

 メッセージの投稿はメンバーなら誰でもできる。イベントの告知だけでなく、大雨を警告する日本気象協会のウェブサイトや、被災者向けの新しい支援策を伝える本紙ウェブ記事のURLなどが、随時投稿されている。

 住民団体「川辺復興プロジェクトあるく」の槙原聡美代表(39)が、昨夏の豪雨発生直後に立ち上げた。川辺地区は約1700世帯の大半が被災、散り散りに避難したため「住民同士が連絡できる手段を何とかしたくて、思いついた」と話す。ママ友ら20人ほどで始まり、それぞれが友人知人を招待して現在の規模になった。

 同様のLINEグループは、真備町地区で複数確認できる。

 さらに、SNSを支援に活用する団体も。県青年司法書士協議会は豪雨以降、LINEで被災者の無料相談に応じている。6月末までに、被災した不動産の売買や相続、抵当権の抹消などに関する24件の相談があった。いずれも24時間以内(原則)に回答した。

 この取り組みを始めた同協議会の赤木智江・前会長(37)は言う。「『支援者とつながっていて、いつでも相談できる』と思ってもらえることが大切。SNSをうまく使えば、これまで以上に支援体制を充実できる」

山陽新聞社に寄せられたメッセージ

 西日本豪雨から1年を迎えるに当たり、山陽新聞社では、会員制交流サイト(SNS)のツイッターとフェイスブックを通じてメッセージを募集した。多くの被災者や市民ボランティア、県外の関心を持つ人らから、被災地への激励、支援への感謝、防災や報道への提言など幅広い声が寄せられた。一部を紹介する。

<ツイッター>

 西日本豪雨災害から1年。1年でどれだけ復興が進んだだろう。あと1年で仮設住宅が必要なくなるくらい復興できているのだろうか(@pierrot1218)

 真備に住んでいます。強い雨が降るたびになんとも言えない感情が。復興なんてとんでもない。まだまだです(@luyGZ53K4jfjwbE)

 もうこんな災害は来ないという訳ではありません。むしろこの異常気象だらけの現代、もっとひどい豪雨災害が来てもおかしくないと思います。大丈夫とは思わずに、すぐに避難してほしいです(@nao_COLTPLUS_ek)

 豪雨災害に遭っていろんな人との出会いがあった。私にとって昨年の出来事はつらかったが、それよりもボランティアの温かさに触れ、無償の愛を注いでくださる方々に感謝しかありません(@uXijjfOk5csCnqq)

 大好きな星野仙一さんや清水聡さんの故郷ということから岡山県に憧れを抱いてました。そんな憧れの地の豪雨災害あらためてお見舞い申し上げます(@uhbrand)

 岡山に限らず、近年日本各地で災害が起こり、苦しんでいる方々がいます。そして、復興活動をしている方々がいます。そういった人たちの苦しみや頑張りの共有をメディアが担えたらより励みになるのでは(@kabu_0719)

 日がたつにつれ報道は少なくなりますが「まだ一年」です。必要な支援については継続して声を挙げていただきたいと思います(@cascade_process)

 被災して家族4人あちこち転々と住まいを移しながら、リフォームした家に戻った。うれしい反面、近所はどんどん空き地が増えている。解体を待っている家、解体中の重機が動いているそんな景色が日常となってしまった(@summerw79664245)

 雨が降る夜は特に、西日本豪雨を思い出して怖くなる。山も川も家も人もまだ完全に立ち直った訳ではない。1年たつ今、自分ができることは何か考える(@saru0506)

 あれから1年。みなし仮設での生活は落ち着きましたが、あと1年でみなし仮設が終わるのに、住居に関して何の見通しもたっていないことに不安を覚えます(@shigeakinewska1)

 真備に住み続けている人は、ここにいる事を望んでいる人ばかりではない。出ていけるだけの条件が満たなかっただけの人もいっぱいいる。私だってそう(@sonopta1)

 母の介護保険負担限度額の申請ができなくなりました。西日本豪雨災害全壊によって保険がおりて、それを預貯金とみなされる現実! ふに落ちません!(@178midomido)

 ハザードマップ通りの浸水被害を受けた真備町に、いま戻って住むことが「復興」でしょうか? 高梁川の河川改修が終わるのは5年後、それでどこまでの効果なのか? まずはそこをきっちり検証してください(@3n5m5PqvmXb0p4s)

 岡山ー! 負けんなー! 晴れろー!!!(@nacsmomo05)

<フェイスブック>

 西日本豪雨がきっかけに岡山県で条例化された災害こども基金。知事、県議、県職員の素晴らしいスピードによって作り上げられた条例。自然災害や震災で未来ある子供たちが途方にくれるようなことがあってはならない(康晴さん)

 初めてボランティア活動に行って豪雨の爪痕を見たときには言葉になりませんでした。それ以来、自分で何か協力してあげられないかと思い微力ながらでもボランティア活動に参加しています。(豊さん)

 真備町には手付かずの家も多く残っています。報道を通して、ボランティアの要請の呼びかけなど、してほしいと思いました(たかゆきさん)

 災害はエモーショナルに伝えられインテリジェンスな報道は少ない(一乗さん)

 災害ボランティアは経験もなく、やれるか不安でしたが、まずは参加しようと参加しました。真備の人とこれからもつながっていくことが大切で、自分にできることをやっていこうと思います(直道さん)

 ※コメントは編集しています。かっこ内は投稿者名で、ツイッターはユーザー名、フェイスブックは名前のみを掲載しています。

(2019年07月11日 10時24分 更新)

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