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参院選岡山選挙区の候補者に聞く 石井氏、原田氏、越智氏

(左から)石井正弘氏、原田謙介氏、越智寛之氏
(左から)石井正弘氏、原田謙介氏、越智寛之氏
 21日の投票に向け、舌戦が繰り広げられている参院選。安倍政権の評価を最大の争点に経済対策や年金問題、憲法改正などを巡り、各候補がしのぎを削っている。岡山選挙区(改選数1)に立候補している3人の主張を横顔とともに紹介する。(届け出順)

■石井 正弘氏(自民・現)人口減対策の推進必要

 ―選挙戦で何を訴えるか。

 人口が急減し、地方は危機的な状況にある。これまで取り組んできた地方創生の取り組みを一層、推し進める必要性を訴えたい。東京一極集中の流れを止めるには踏み込んだ対策が不可欠だ。地方の自立につなげる税財源の充実や、企業の地方移転を促すためのさらに手厚い優遇税制の実現に取り組む。

 ―安倍政権の評価は。

 経済政策「アベノミクス」によって有効求人倍率やGDP(国内総生産)、新卒の就職率などが大幅に改善した。6月末の20カ国・地域首脳会議(G20サミット)ではわが国が初めて議長国を務め、外交面でもリーダーシップを発揮している。

 ―県内では西日本豪雨の復旧・復興対策が重要課題だ。

 被災地が一日でも早く日常を取り戻すため、県や市町村と連携を密にし、必要な政策を打ち出していきたい。災害はいつ、どこで起きても不思議ではない。河川の安全性を高める改修工事などインフラ整備をしっかりと進めていきたい。

 ―老後資金が2千万円不足する金融庁審議会報告書を巡り年金不安が高まっている。

 老後の生活は人それぞれで、単純な平均値は誤解や不安を招く表現だった。ただ、現状の公的年金制度は国民の老後を支える柱であることに変わりはない。医療や介護制度も含めて包括的なセーフティーネットが構築されていることを丁寧に説明する。

 ―知事時代と異なる点は。

 国会議員は県行政のトップと違って、政策を形にするには野党も含めて多くの議員の理解が必要。大変な半面、やりがいも大きい。今後も地方の声を踏まえた政策の実現に全身全霊で取り組む。

 ◇横顔 建設省(現国土交通省)を辞して1996年の知事選で初当選。4期16年務め、厳しい県財政を再建するため行財政改革に力を注いだ。座右の銘は「初心忘るべからず」。息抜きは早朝のラジオ体操とウオーキングで、岡山では知事時代から巡っている後楽園周辺のコースがお気に入り。岡山市出身。東京大法卒。73歳。


■原田 謙介氏(立民・新)税の再分配で格差縮小

 ―選挙戦で訴えたいことは。

 格差を減らすため、税の再分配の方法を見直すべきだ。消費税増税は低所得者への痛税感があり、10%への税率引き上げは反対。増税というと消費税が議論の中心になりがちだが、高所得者が増えている中で法人税や所得税などへの課税を強める方法もある。もう一つは、子ども家庭省のように若者や子育て世帯に特化した組織をつくり、将来世代の政策を重点的に進めることを訴えたい。

 ―安倍政権をどう見ているか。

 旧民主党政権から子育て・教育を重視する方針を引き継いだ点は評価するが、格差を広げた。大きく二つあり、正規・非正規や年金、所得といった今生きている世代の格差と子どもの貧困など将来世代の格差だ。とりわけ、次の世代に残る格差はなくす必要がある。

 ―憲法改正も争点になっている。

 自民党が主張する自衛隊明記は、平和憲法の大事な部分が失われてしまい、あってはならない。憲法の本質は権力を縛るものだ。“最高権力者発”ではなく、市民から改正が必要という声が出たときに議論すべきだ。

 ―政治家を志した理由は。

 10年以上にわたり若者の政治参加を進めてきたが、若い世代が託せそうな政治に変わらない。今までは中立的な立場だったが、もう見過ごせず、中に入り政治の在り方を変えたいと考えた。市民一人一人の声と向き合う党の理念にも共感した。

 ―政治に無関心とされる有権者にどうアプローチするか。

 イベントなどを通じて接点を持つことが大事だ。取り組みたい政策などを一方的に伝えるのではなく、目の前の人が何を考えているのかを聞き、双方向の関係を築きたい。

 ◇横顔 大学卒業後、「若者と政治をつなぐ」をコンセプトにしたNPO法人を立ち上げ、全国各地で地方議員との交流会や学校への出前授業などを続けてきた。18歳選挙権導入に当たり、参院審議で参考人として意見陳述した経験もある。趣味はサッカーや海外を旅することで、約40カ国を訪れた。倉敷市出身。東京大法卒。33歳。

越智 寛之氏(諸派・新)NHK受信料制度改善

 ―選挙戦で掲げる政策は。

 NHK受信料制度の改善だ。番組を見ているのに払っていなかったり、見ていないのに払わされたりと不公平な部分がある。見たい人だけがお金を支払って視聴する「スクランブル放送」の導入実現を目指す。

 ―初めての選挙戦となる。

 候補者不足に悩んでいた政治団体「NHKから国民を守る党」を応援する気持ちから立候補した。自身もNHKの集金を巡るトラブルを抱えており、インターネットで知った党の活動に関心を持っていた。5月に党代表と話す機会があり、共感を深めた。党は先の東京都の区議選などで当選者を出しており、党勢拡大に協力したい。

 ―与野党候補との対決となる。

 2009年の政権交代で民主党政権が誕生した際、政治が大きく変わると期待したが、その後の状況を見て政治への興味を失っていた。周囲にも選挙に対して「どこに入れても変わらない」と考えている人が多い。既存政党に代わる受け皿になりたい。

 ―消費税増税や憲法改正、西日本豪雨からの復興なども問われている。

 党はこれらにはノータッチで、NHKに対する問題が解決した後に考える。個人的には消費税は低所得者の負担が重く、増税には反対だ。むしろ消費税は減らして、所得に応じた税負担を課すべきだと思っている。憲法に関しては不自由を感じておらず、改正の必要はない。

 ―どういった選挙運動を展開するのか。

 公職選挙法の知識がなく、何が選挙違反か分からないので、ポスター掲示に限る方針だ。街頭演説などは実施しないが、ポスターを通じて岡山の人に党を知ってもらいたい。

 ◇横顔 システムエンジニアとして大阪市での勤務を経て2003年、遊技機器の製造などを手掛ける県内企業への転職を機に移住。今年4月、新見市でITコンサルタント会社を起業した。趣味のゴルフはベストスコア74の腕前で、フルマラソンは4時間9分の記録を持っている。愛媛県西条市出身。摂南大国際言語文化卒。45歳。

(2019年07月08日 15時50分 更新)

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