山陽新聞デジタル|さんデジ

民事執行法の改正について

民事執行法の改正について
 令和元年5月10日に改正民事執行法が成立し、同月17日に公布されました。

 せっかく養育費について公正証書を取り交わしたり、調停が成立したり、審判を得たりしても、あるいは損害賠償を求めて訴訟を提起し、請求を認める判決が出てその判決が確定しても、相手方(被告)が支払わない場合、相手方(被告)名義の口座や勤務先が分からない場合は、強制執行を断念せざるを得なかったり、強制執行を申し立てても空振りに終わったりすることが多くありました。これら確定判決などの債務名義の実効性を強化するため、民事執行法を改正すべきであるという声は以前からありました。

 そこで、平成15年に債務者の財産に関する情報を債務者自身の陳述により取得する手続として財産開示手続が創設されましたが、あまり利用されていないのが実情でした。

 このように民事執行法改正の必要性が指摘される中、このたび重要な改正がなされました。

金融機関など第三者からの
情報取得手続を新設


 債権者が、執行裁判所に申し立てをすれば、執行裁判所は、銀行などの金融機関(証券会社を含む)や登記所、市町村、日本年金機構などに情報の提供を命令することができるようになりました。命令を受けた機関は、預貯金債権や上場株式、国債などに関する情報や土地・建物に関する情報、勤務先に関する情報など保有する情報を執行裁判所に対して回答する必要があります。

財産開示手続を見直し
公正証書も利用できる


 これまで公正証書の場合には財産開示手続を利用できませんでしたが、このたびの改正で利用できるようになりました。また、債務者が財産開示手続に出頭しなかったり、虚偽の陳述をしたりした場合、改正後は刑事罰を科せるようになりましたので、これにより財産開示手続が実効性あるものとなることが期待されています。

 この改正法は、公布の日から1年を超えない範囲内において政令で定める日から施行されることになっていますので、来年(令和2年)4月頃に施行されるのではないかと言われています。

(2019年06月27日 16時21分 更新)

あなたにおすすめ

ページトップへ