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岡山で自然災害の対策探るシンポ 関係者ら豪雨経験踏まえ意見交換

大規模災害への備えについて意見交換した「国土強靱化シンポジウム」
大規模災害への備えについて意見交換した「国土強靱化シンポジウム」
 昨年の西日本豪雨など多発する自然災害への備えについて考える「国土強靱化(きょうじんか)シンポジウムin岡山」(山陽新聞社主催)が11日、岡山市北区柳町の山陽新聞社さん太ホールで開かれた。倉敷市の職員や商工関係者、防災の専門家らが豪雨の経験を踏まえ防災、減災に向けて必要な取り組みを訴えた。

 市民や自治体関係者ら約210人が参加。国が2014年度に策定した「国土強靱化基本計画」を担当する内閣官房国土強靱化推進室の小山陽一郎参事官は豪雨で氾濫した倉敷市の小田川を含め全国の河川で堤防の強化やかさ上げをする緊急対策について説明。来賓の山本順三防災担当相は「同じ被害を起こさないために全力で取り組む」と話した。

 被災地域による事例報告では、同市の梶田英司危機管理監が大規模な浸水被害を受けた真備町地区の状況や豪雨の時の市の警戒態勢を説明。「ガイドラインに沿って避難勧告・指示を発令したが、多くの被害が出てしまった」と述べた。

 パネルディスカッションには8人が登壇。倉敷商工会議所の井上峰一会頭は豪雨の後、会員事業所に実施したアンケート結果から「企業は従業員の安否確認や被災した従業員への支援など事前に災害時の行動を決めておくことが必要」と指摘。JA岡山西(倉敷市)の山本清志理事は、農地を適切に維持・管理していくことは土砂崩れの防止など防災につながるとして「耕作放棄地を作らないことも大切」と話した。

 迅速な避難に向けては、中央大の山田正教授が「自分が暮らす地域のハザードマップを確認し、具体的にどう避難するか『シナリオ』を考えておいてほしい」と呼び掛けた。東京大大学院の田中淳教授は、住民が決めた避難場所に基づき避難路を整備した高知市の事例を挙げ、「自助、公助、共助をうまくつなぐことが重要」と述べた。

(2019年06月11日 22時59分 更新)

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