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A型事業所の適正判断は困難 倉敷市が大量解雇受け検証報告書

A型事業所の適正判断は困難 倉敷市が大量解雇受け検証報告書
 倉敷市で障害者が働く就労継続支援A型事業所の経営破綻が相次ぎ、障害者が大量解雇された問題を受け、同市は7日、検証報告書を公表した。同市は事業所を開設するための指定権限を持つが、従来の審査方法では事業内容が適正かどうかを判断するのは困難との認識を示し、審査の厳格化を検討しているとした。

 問題の起きたA型事業所は、果物を包むネットの折り畳みなど低収益の軽作業を中心とし、当初から赤字続きだった。国や自治体からの公費に依存し、支給要件の厳格化などで資金調達に支障を来し破綻した。

 報告書では、倉敷市がこのA型事業所を指定した経緯や課題を説明。申請時に提出された事業計画は、根拠を示さずに黒字化を主張する内容だったが、「経営の専門家がいないため適正な判断は困難だった」とした。

 倉敷市は問題発覚後、経営状態を見極める「中小企業診断士」の資格を持った職員の配置や、専門部署「事業所指導室」の新設などで改善を試みてきた。報告書では今後、事業所の母体となる法人の資産状況を調べ、事業の安定性や継続性を重点的に審査することを検討するとした。

 同市保健福祉局の藤原博之局長は市役所で記者会見し、報告書で挙げた市の課題や改善策に触れる一方、「(これまでの市の対応に)不備があったとは考えていない」と述べた。

 倉敷市内のA型事業所運営事業者では、あじさいグループが2017~18年に市内外の障害者延べ約400人、フィルが18年に約170人を解雇した。

(2019年06月07日 23時44分 更新)

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