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裁判員選任手続きの欠席後絶たず 岡山地裁、出席率18年過去最低

岡山地裁
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 市民が刑事裁判の審理に参加する裁判員制度は21日、2009年5月の導入から10年を迎えるが、裁判員の選任手続きを欠席する人が後を絶たない。岡山地裁では2018年の出席率が62・9%(速報値)と過去最低を記録。裁判員候補者に選ばれたものの、仕事などを理由に辞退した人の割合(辞退率)も高い割合で推移している。

 同地裁によると、出席率は制度が導入された09年から低下傾向が続き、18年は09年の87・9%と比べて25ポイントも下がった。09年に56・8%だった辞退率も14年には最も高い68・0%まで上昇し、その後も65%以上で推移している。

 こうした傾向は全国的に共通しており、最高裁などは、審理の長期化▽国民の関心低下▽休みが取りにくい非正規雇用者の増加といった雇用情勢の変化―といった要因を挙げる。

 岡山地裁では、選任手続きの呼び出し文に、雇用主に直接協力を呼び掛ける文書を同封。候補者を選んだ後も質問票を返送しない人には、経験者らの感想文を掲載した返送依頼書を送付するといった対策を取っている。

 同地裁の生野考司所長は「制度を社会に根付かせていくため、意義や運用状況などについて積極的に情報発信して国民の関心や参加意欲を高め、不安を解消する努力を続けたい」としている。

(2019年05月20日 22時58分 更新)

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