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月替わり“アート御朱印”に注目 井原・県主神社に全国から参拝

刈谷さんが描いた(左から)みずち、えとのイノシシ、桜
刈谷さんが描いた(左から)みずち、えとのイノシシ、桜
 御朱印収集がブームとなる中、井原市木之子町、県主(あがたぬし)神社の一風変わった“アート御朱印”が注目を集めている。墨書に朱色の印という定番のスタイルとは一線を画し、御朱印帳いっぱいに描かれる月替わりのイラストがファンを引きつけている。

 絵筆をとるのは禰宜(ねぎ)の刈谷勇人さん(36)。社務所に持ち込んだ岩絵の具と水筆ペンを使い、参拝者の依頼にその場で応じる。迷いのない筆運びでカラフルな絵を描き、神社の印を押してあっという間に仕上げる。

 画題は、えとの動物や桜、ウサギの月見など。神社の守り猫や、竜神として祭っている大蛇に似た「みずち」(漢字は「虫」ヘンに「札」のツクリ)が登場することもある。

 イラストを御朱印にしたのは4年前。「神社を訪れる人が少なく寂しかった。大勢に親しまれる策はないかと、巫女(みこ)と一緒に知恵を絞った」と振り返る。絵は素人だったが、水墨画の通信講座を受けて腕を磨いた。

 参拝者の会員制交流サイト(SNS)への投稿などによって、評判は徐々に拡散。休日でも数人程度だった御朱印の依頼は、今では多い日で30人を超え、大阪や東京、東北方面から訪れる人もいる。

 昨夏から3カ月おきに通う福山市、会社員男性(51)は「優しく親しみの持てる絵柄。どんな絵を描いてくれるのか、いつも楽しみ」と言う。

 御朱印には元号で参拝日を記すため、4月は「平成」の文字を求めて特に参拝者が多いという。刈谷さんは「御朱印を通じ、以前は考えられなかったほどの多くの人とご縁ができた。地元のまちおこしにもつながればうれしい」と話す。

(2019年04月24日 09時02分 更新)

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