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高橋大輔「新しい自分見せたい」 4年ぶり現役復帰の思いを聞く

4年ぶりに現役復帰した高橋大輔
4年ぶりに現役復帰した高橋大輔
 昨年7月に4年ぶりに現役復帰し、さすがの存在感を放った。フィギュアスケート男子で2013年以来の出場となった全日本選手権(12月)で準優勝した倉敷市出身の高橋大輔(33)=関大KFSC、翠松高出。当面は現役を続ける意向を示している「氷上のアーティスト」に、昨季の戦いやスケートへの思いを聞いた。

 ―復帰1年目のシーズンは近畿、西日本、全日本選手権の3試合に出場した。

 「本格的に練習を始めた頃は体が思うように動かなかったが、自分をつくり直す喜び、課題を一つ一つクリアする楽しさを感じた」

 ―試合でも笑顔が多く、のびのびと演技をしているように見えた。

 「結果に左右されず、ノープレッシャーで滑れた。ただ、全日本のフリーで感じた緊張感は以前の現役時に近く、懐かしさもあった」

 ―日本男子初の五輪メダリストで世界王者。輝かしい競技人生を送ってきた。

 「引退している間に世界のトップは僕らの時代とは違うレベルまで上がり、『自分の実績は過去のもの』と思えるようになった。大事なのはこれから。新しい自分をどこまで見せられるかに意識が向いている」

 ―異例の現役復帰は周囲の反響も大きかった。

 「これまでは周りのアドバイスや良い出会いに身を任せてきた。今回は自分で初めて決断した。引退時はスケートしかやってこなかった自分が嫌だったが、やっぱりスケートが一番向いていると分かった。自分としては回り道をしてやっと道を見つけた感じ。後輩たちにも30代でも成長できること、(4年間の)ブランクがあってもこのくらいまでは戻せることを伝えられたかもしれない」

 ―フリーは今までにない重厚で暗い曲調で、競技会で初めてボーカル入りの演目。新境地を披露した。

 「(外国人)振付師から『タカハシならダークな表現を出せる』と言われ、取り組んだ。音楽を解釈して表現し切れた実感はないが、来季もプログラムを実行したいと思っている」

 ―銀盤の上に立って四半世紀が過ぎた。

 「(競技を長く続けられるのは)子どもの頃に楽しく滑っていた記憶があるからかも。大都市圏の英才教育だったらやめていたかもしれない。(出身クラブの)倉敷FSCは遊びも交え、練習が楽しかった。自分だけでなく岡山の選手はスケートが好きで長く滑っている印象がある」

 ―岡山からはジュニアの有望選手も育っている。

 「地元の応援が大きいと思う。自分も小さい頃、新聞などに載せてもらい両親や近所の人が喜んでくれたことが力になった。今後もスケートに関わっていく中で岡山フィギュア界の盛り上げにも貢献できたら」

 たかはし・だいすけ 1986年、倉敷市生まれ。連島西浦小―連島中―翠松高―関大―関大大学院。7歳で競技を始め、岡山勢初の冬季五輪代表となった2006年トリノ大会で8位、10年バンクーバーで銅メダルに輝き、14年ソチは6位。10年の世界選手権は金メダルを獲得。14年秋の引退後はプロスケーターとしてアイスショーなどに出演していた。

(2019年04月23日 09時52分 更新)

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