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タケノコ産地の真備で加工場再開 浸水被害を乗り越え水煮出荷

操業を再開した加工場でゆでたタケノコの下処理をするパート女性ら=9日、倉敷市真備町有井
操業を再開した加工場でゆでたタケノコの下処理をするパート女性ら=9日、倉敷市真備町有井
 岡山県最大のタケノコ産地・倉敷市真備町地区で、昨年7月の西日本豪雨で水没したJA岡山西のタケノコ加工場(同町有井)が操業を再開した。浸水による被害が大きく、一時は復旧が危ぶまれたが、出荷が最盛期を迎える4月中旬を前に急ピッチで再稼働にこぎ着けた。

 タケノコはブドウと並んで同地区の農業を支える2本柱の一つ。地元の真備筍(タケノコ)生産組合(約140戸)が毎年県産のほとんどを占める150トン前後を生産し、そのうち40~50トンを同加工場が水煮にして地場スーパーや県内の学校給食用などに出荷している。

 西日本豪雨では、近くを流れる高馬川など複数の河川が決壊し、延べ約1400平方メートルの2階建ての加工場は高さ5メートルまで水に漬かった。タケノコをゆでるボイル槽や皮むき機などの機材が被害を受けたほか、出荷を待っていた1斗缶入りの水煮1447個(約1500万円相当)も廃棄せざるを得なくなった。

 同JA真備西支店によると、生のまま市場に出せるタケノコが採れるのは4月上旬まで。出荷が本格化する中旬以降は、成長が進んで市場の規格よりも大きな物が増えてくるため、流通させるには加工が必要になることから、同JAが被災箇所の修理や更新を急いでいた。

 再開初日となった9日は、地元のパート女性ら9人がゆで上がったタケノコの薄皮をはいだり、包丁で根の硬い部分を切り取ったりと下処理をした後、真水にさらしてあくを抜いていた。

 今年の出荷は2月21日に始まり例年並みの5月上旬まで続く見込み。4月9日までの出荷量は12・6トンで前年同期の約4割と遅れている。同組合に加盟する農家の半数以上は自宅などが被災しており、中には市外での避難生活を余儀なくされている人もいるという。

 同支店は「厳しい状況だが、これから出荷量が伸びてくると期待している。産地を守るために全力を尽くしたい」と話している。

(2019年04月10日 22時54分 更新)

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