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築100年の民家 見に来て 岡山・出石、解体前に見学会

大正期に建てられ、往時の趣を今も残す中村邸
大正期に建てられ、往時の趣を今も残す中村邸
見学会の打ち合わせを行う中村さん(左端)や御領園さん(左から2人目)ら
見学会の打ち合わせを行う中村さん(左端)や御領園さん(左から2人目)ら
 岡山空襲で焼失を免れた岡山市北区出石町の築約100年の民家が、旭川の堤防整備に伴って近く取り壊されることになった。地元では住人の協力を得て邸内の見学会を企画。今月末の開催を目指して準備を進めている。

 民家は中村邸。1921(大正10)年前後に倉敷市茶屋町地区の大地主の別邸として建てられ、木造2階に茶室や土蔵を備える。後楽園につながる鶴見橋のたもとに立地するが、一帯は堤防未整備区間(約100メートル)に含まれ、国と市が2019年度以降、浸水被害防止に向けた護岸工事などを予定している。

 地元の商店主や住民らは「貴重な戦前の建物。なくなる前に多くの人に見てほしい」として、当主の中村俊夫さん(69)に公開を打診。快諾を得た。

 計画では、見学会は今月30日。生活スペースなどを除く邸内を有料(1人300円)で開放するとともに、市内の音楽ユニット「リープリック」の演奏を楽しんでもらう。近隣の店舗や広場ではステンドグラスやこけ玉をつくるワークショップを開き、フードやドリンクを販売。一部商店は飲食や買い物の代金を割り引くサービスも行う。

 6月にも解体予定といい、「見学会を通して少しでも皆さんの記憶に残ればうれしい」と中村さん。呼び掛け人の一人で、近くでカフェを営む御領園美耶子さん(71)は「1世紀の間まちを見守ってくれた邸宅へのお礼とねぎらいのためにも、地元を挙げたイベントにしたい」と話す。

(2019年03月19日 17時19分 更新)

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