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堤監督「五輪挑戦へ募金支援を」 指揮するジンバブエ野球が資金難

山陽高球場で練習に励むジンバブエの選手と堤尚彦監督(右奥)
山陽高球場で練習に励むジンバブエの選手と堤尚彦監督(右奥)
 おかやま山陽高硬式野球部の堤尚彦監督(47)が指揮官を務め、2020年東京五輪出場を目指すアフリカ・ジンバブエ代表が資金難に直面している。経済混乱により国からの支援は受けられず、今春行われる五輪予選の活動費を自分たちで賄わなければならない状況という。かつて同国で競技の普及に取り組んだ日本人らでつくる団体・ジンバブエ野球会(兵庫県尼崎市)が募金への協力を呼び掛けている。

 アフリカ南部の地区予選は4月下旬、大陸代表の決定戦は5月上旬に隣国・南アフリカで開催される。遠征費のほか、日本のスポーツ用品メーカーが提供する道具の空輸や直前合宿の費用が必要で、その額は現時点で約260万円に上る。ただインフレの影響で膨らむ可能性もあるという。

 ジンバブエと日本の野球を通じた交流は1990年代に始まり、堤監督を含めて20人以上の日本人が青年海外協力隊員として派遣され、普及に尽力。五輪予選への参加は2008年北京以来で、堤監督は旧知のモーリス・同国野球協会長から依頼され、代表監督に昨年就任した。

 今月上旬には代表チーム(約20人)の若手投手3人が来日。予選に向け、浅口市の山陽高球場で堤監督の指導を受けながら部員と一緒に汗を流す。「サッカー場で練習していたので、ちゃんとした野球場でできるのはうれしい。礼儀正しい日本の文化を母国で広げたい」と笑顔のピカ選手(20)。21日まで滞在し、レベルアップに励む。

 2000年代後半に入って超インフレとなり、失業率が一時は90%に達したジンバブエ。昨年12月に代表チームの選手選考で現地を訪れた堤監督は「生きていくのもぎりぎりな状況なのに、日本人から習った野球を心から愛し、夢を追い掛けている。彼らの挑戦に力を貸してほしい」と訴える。

 募金の振込先は郵便振替口座「ジンバブエ野球会」00930―2―126157。1口5千円。問い合わせは同会ホームページ(https://zykai2018.jimdo.com/)。

 ジンバブエ アフリカ南部に位置し、1980年に英国から独立した。人口は1560万人(2015年)。植民地時代から残る白人地主の大規模農園を黒人に強制分配する土地改革を進めて農業が崩壊。欧米の制裁も加わって外貨、物資が不足し、2000年代後半には超インフレを招き、経済危機に陥った。

(2019年03月18日 23時30分 更新)

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