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倉敷で被災写真洗浄 半年で1万枚 継続参加者や指導者の確保課題

写真洗浄に取り組むボランティア=2月24日、倉敷市災害ボランティアセンター
写真洗浄に取り組むボランティア=2月24日、倉敷市災害ボランティアセンター
 西日本豪雨の被災者の思い出を少しでも残そうと、倉敷市災害ボランティアセンター(同市真備町川辺)が続けている水没写真の洗浄活動が、開始から半年を迎えた。これまでに預かった約10万枚のうち、1万枚ほどを持ち主へ返却。2月から活動日や会場を拡充してペースアップを図っているが、継続的に参加できるボランティアや、運営・指導に当たる人材の確保という悩みも抱えている。

 同センターは昨年9月、写真洗浄の取り組みを開始。岡山県内の写真家や会社員ら約10人でつくる「あらいぐま岡山」(中谷幸太郎会長)の運営・指導の下、同10月から毎週日曜に定例会を開き、ボランティアを募って写真洗浄に取り組んでいる。

 同12月に市内のみなし仮設住宅などに活動を周知するちらしを配ったところ、写真の持ち込みが急増。2月上旬から活動日を週5日に拡大するとともに、4月24日までの水曜は同市玉島地区にも活動場所を設けている。

 洗浄作業は泥が付いた写真をアルバムから切り出して水洗、アルコール消毒して乾燥させる。ボランティアは多い日で100人ほど集まるが、1日だけ参加するケースも多く、効率が上がりにくい面があるという。

 あらいぐま岡山メンバーの森田靖さん(60)=岡山市北区=は「難しい作業ではないし、体への負担も少ない。短時間でもいいので、繰り返し参加できる人が増えれば」と呼び掛ける。

 今月下旬には平日の運営を担うメンバーが参加できなくなるため、同センターは活動日や会場の変更も検討している。

 被災者からは「自宅が全壊し絶望していたが、写真が返ってきて前を向くきっかけになった」といった声も届いたという。中谷会長は「単なる物の洗浄ではなく、思い出をとどめる作業。一枚でも多く修復し、傷ついた心の支えになれば」と話している。

(2019年03月14日 23時40分 更新)

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