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安定性優れたタンカーで特許取得 福山・本瓦造船、1番船9日進水

建造が進む1番船の前に立つ本瓦さん
建造が進む1番船の前に立つ本瓦さん
 小型船を主に手掛ける本瓦(ほんがわら)造船(福山市鞆町後地)の社長本瓦誠さん(48)が、航行の安定性に優れた液体運搬用ケミカルタンカーを考案し、特許を取得した。1番船は9日に進水。「力を入れて開発した船で感慨深い。日本の物流に活躍してほしい」と期待を膨らませる。

 本瓦さんは祖父が1949年に創業した同社の3代目。大学で船舶工学を学び、長崎にある大手系列の設計部門に3年半勤めた後、96年に帰郷し入社した。2012年に社のトップに就いてからも設計に携わり続ける。

 開発したタンカーは、船倉内で揺れ動く液体を、揺れの影響を受けやすい小型の船体でも安定的に運べるのが特長。さまざまな船の造りを研究した末、船倉の上部に構造物を設けることで液体の揺れを小さくすることに成功した。水酸化ナトリウム溶液や硫酸など比重の大きい化学薬品を運ぶのに適しているという。

 昨年2月に特許を申請し、7月に取得した。東京の海運会社の発注を受け、同月に建造を始めた1番船は全長65メートル、幅11メートル、総トン数499トン。比較的波が荒い日本海側を運航するという。9日の進水式の後、仕上げの工事や試運転を経て、5月に船主に引き渡す。2番船の建造も既に始まり、3隻目も受注見込みと、関係者から高い評価を得ている。

 70年の歴史を持つ同社で特許の取得は初めてとなる。本瓦さんは「開発力が認められ自信になる。ドックは小さくても、貨物船でも観光船でも何でも造るのがうちの売り。どんな船にも挑戦していきたい」とますます意欲を高めている。

(2019年02月04日 09時49分 更新)

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