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空き家を「博士の家」へ再生 岡山医科大教授宅跡、3日開所

岡山医科大教授が建て「博士の家」として生まれ変わる古民家
岡山医科大教授が建て「博士の家」として生まれ変わる古民家
津田誠次氏
津田誠次氏
 岡山医科大(現岡山大医学部)の教授が昭和初期に建て、近年は空き家だった岡山市北区広瀬町の古民家が、地域の住民や親子らが集えるコミュニティーハウスに生まれ変わる。教授の孫が社会貢献を目指して提供した。「博士の家」の名前で3日に開所する。

 建物は木造2階延べ約230平方メートル。鹿児島市出身で1925(大正14)年に岡山医科大教授に就いた医学博士の津田誠次氏(1893―1972年)が32(昭和7)年に自宅として建てた。「細部までデザインされ、当時としてはモダン。登録有形文化財になり得る貴重な建物」と赤磐市の建築士横田都志子さん(52)。津田氏の死去後、親族が住んでいたが、数年前に空き家になった。

 提供したのは、津田氏の孫で所有者の大学教授稲田健一さん(60)=名古屋市。小学3年から19歳までを過ごした。「思い出の家を次世代に引き継ぎ、社会に役立てたい」との意向が、知人を介して後に博士の家の運営管理者に決まるNPO法人おかやま入居支援センター(岡山市)の関係者に伝わり、実現に動きだした。稲田さんは私費を投じて耐震補強を施し水回りや内装も新しくした。

 「博士の家」は開所に当たり関係者が名付けた。会員制で、8畳の和室2室と14畳の広間のほか応接室、調理室などを午前9時~午後9時に貸し出す。

 住居確保が困難な高齢者や障害者らを支援する同センターと子どもの虐待防止活動に取り組むNPO法人CAPおかやまの事務局も入居。住民の会合や催し向けのほか、両団体が支援する親子や高齢者らの相談や憩いの場などとしても部屋が利用される見込み。

 同センター理事長の井上雅雄弁護士は「提供者の思いに応え、市内に増えている空き家の活用モデルになるよう運営していきたい」と話している。

(2019年02月02日 13時51分 更新)

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