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自閉症の版画家・石村さん特別展 高梁、生命力豊かな100点

高梁川にちなむ「水の中の大合戦」(左)など個性的な作品が並ぶ会場
高梁川にちなむ「水の中の大合戦」(左)など個性的な作品が並ぶ会場
特別展会場で版画制作を実演する石村さん
特別展会場で版画制作を実演する石村さん
 自閉症の版画家石村嘉成さん(24)=愛媛県新居浜市=の特別展「生きていく衝動 石村嘉成展~作品は、僕のことば」(高梁市、市教委主催、山陽新聞社後援)が、同市原田北町の市歴史美術館で開かれている。障害と向き合う中で紡ぎ出された力強い作品は、自然からすくい取ったような生命力に満ちている。3月18日まで。

 はさみを振り上げたロブスターが迫力たっぷりな「海の中のお話I」(2015年、木版画)、鋭い目や鮮やかな羽毛から生気があふれる「ヒクイドリ」(17年、アクリル画)…。色彩豊かな版画やアクリル画など約100点が会場に並ぶ。

 2歳で自閉症と診断された石村さん。高校3年時に美術教員の勧めで版画に挑戦し、13年から本格的な創作活動を始めた。幼少から大好きという昆虫や動物を題材とした作品を多く手掛け、海外での受賞歴も持つ。

 中には、高梁市にちなむ作品も。昨年5月完成の「水の中の大合戦」は水中でザリガニとタガメがにらみ合う様子を幅4・8メートルの画面に描いたアクリル画。父和徳さん(58)と08年に旅行で訪れた際に見た高梁川に着想を得たという。ヒツジやカメなど好きな生き物を集めた木版画「がんばろう高梁」は、西日本豪雨で被災した同市を励ます思いを込めて12月に仕上げた。

 特別展は昨年7月に予定されていたが、豪雨の影響で延期されていた。石村さんは「作品を見た人に元気になってもらえたらうれしい」と話している。

 会場は写真撮影自由。午前9時~午後5時。火曜休館。入館料は一般600円、65歳以上と高校、大学生500円、中学生以下無料。

■2月から関連催し、彫りや色刷り体験

 高梁市歴史美術館は、版画家石村嘉成さんの特別展に合わせ、同館が入居する市文化交流館で関連イベントを開く。

 2月9、10日午後1時~3時には木版画のワークショップを開催。石村さんと共に1日目に彫り、2日目に色刷りの作業を体験する。同24日~3月10日は、障害者手帳を持つ人は誰でも出品できる「障がい者アーティスト展」を開く。

 石村さんは2月3、23日、3月10日、特別展会場で木版画制作を披露する。

 ワークショップは両日とも参加できる10歳以上(小学生は保護者同伴)が対象で、定員15人(定員を超えた場合は抽選)。2月1日までに申し込む。アーティスト展は事前に出品希望を連絡する。いずれも問い合わせは市歴史美術館(0866―21―0180)。

(2019年01月23日 11時04分 更新)

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