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新鋭洋画家の花房さん奈義へ移住 自然や人との出会いを創作の糧に

自作の前で「奈義は大地が開け、空気がおいしい」と話す花房さん
自作の前で「奈義は大地が開け、空気がおいしい」と話す花房さん
 平面作家の登竜門・VOCA賞を受賞するなど新進気鋭の洋画家として活躍する花房(旧姓・鈴木)紗也香さん(30)が昨年11月、結婚を機に横浜市から岡山県奈義町に移住した。現在、アトリエの準備を進めており、「豊かな自然や人との出会いが作品にどんな影響を与えてくれるか楽しみ」と、新天地での制作に期待を膨らませている。

 花房さんは2014年に多摩美術大大学院油画専攻を修了。「内と外」をテーマに、二つの空間が混在する世界を軽やかに表現した絵画で、在学中から将来性のある若手に贈られるシェル美術賞(11年)、13年にVOCA賞を受賞し注目されてきた。

 15年には大原美術館(倉敷市)の若手支援事業「ARKO」に招かれ、倉敷市で約3カ月間滞在制作に臨んだ。このとき知り合ったのが、奈義町職員の宏亮さん(28)。約2年半の交際を経て11月上旬に結婚。町内の新居に暮らしている。

 「大地が開け、空も広い。日差しを受けて輝く田んぼがこんなに美しいとは思わなかった」とおおらかな奈義の風景が気に入った様子の花房さん。今後、新居内にアトリエを整備し、将来的には子ども向けの絵画教室も開く予定という。

 ただ3月からポーラ美術振興財団の研修生として1年間渡仏するため、本格的な制作は来年以降。帰国後に奈義町現代美術館で個展を開く計画もあり、「狩猟体験などを通じ自然の厳しさにも接して奈義を深く学びたい。新たな環境で、多くの人と触れ合えたら」と話している。

(2019年01月22日 08時38分 更新)

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