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木山捷平文学選奨に鷲見京子さん 短編小説賞、3月に笠岡で表彰式

鷲見京子さん
鷲見京子さん
 笠岡市などは21日、「第14回木山捷平文学選奨・短編小説賞」に倉敷市の予備校講師鷲見京子さん(62)の「鞄(かばん)の中」を選んだと発表した。岡山からの受賞は2人目。3月3日に笠岡市で表彰式があり、副賞50万円が贈られる。

 同文学選奨は笠岡市出身の詩人・小説家木山捷平(1904~68年)にちなみ、2005年度に創設。短編小説賞は新人作家の未発表作を対象に全国公募している。

 受賞作は、母親の実体験を基に創作したという。裕福な主人公村木美佐子がJR岡山駅で出会った見ず知らずの女性「キミエ」とのやり取りを描写。震災で困窮している姉の借金を返済するため、「1千万円が入っている」という鞄を抱えたキミエと会話を交わすうちに、彼女の生きざまに圧倒されていく様子を巧みにつづった。

 応募のあった276編を10編に絞り込み、この日、文芸評論家の川村湊氏、作家佐伯一麦氏が選考に当たった。両氏は「対照的な2人が交じり合う人生模様を鮮やかに切り取った」「深読みできる作品に仕上がっている」などと評した。

 鷲見さんは小学校教諭を退職後、執筆を始め、初めて書き上げた小説で受賞の快挙を成し遂げた。「今後の活動に大きな力をもらった。さらに勉強して、さまざまなジャンルや、長編にも挑戦してきたい」と声を弾ませた。

(2019年01月21日 13時19分 更新)

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