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岡山県内の再犯者率53.1% 17年、社会復帰の難しさ示す

岡山県内の再犯者率53.1% 17年、社会復帰の難しさ示す
 岡山県内で2017年に刑法犯で摘発された人のうち、再犯者の割合を示す再犯者率が53・1%に上っていたことが、県のまとめで分かった。統計がある13年から4年連続で上昇し、全国平均(48・7%)も上回った。罪を犯した人の社会復帰が困難な現状が改めて浮き彫りになった。

 県によると、窃盗や詐欺といった刑法犯摘発者は13年(5013人)以降減少傾向で、17年は3285人。このうち再犯者も同様に、13年が2426人だったのに対し、17年は1744人と約3割減少している。

 一方、再犯者率は13年の48・4%から毎年上昇し、17年は4・7ポイント増の53・1%だった。初犯者よりも再犯者の減少幅が小さく、再犯者率が上昇した形となっている。

 再犯防止に向けた取り組みが重要度を増す中、社会の受け皿づくりは遅れている。

 県によると17年に岡山刑務所を満期出所した人の2割が、帰る場所がないまま出所。再び罪を犯して岡山刑務所に入った人の6割が無職だったことも明らかになった。

 就労支援では、県内で刑務所の出所者を雇う「協力雇用主」として334社(4月時点)が岡山保護観察所に登録しているものの、実際に雇用しているのは12社にとどまる。

 登録自体は08年の92社から3倍以上に増加しているが、同観察所は「職場の抵抗感などがあり、出所者を受け入れることに不安を抱える雇用主は少なくない」とみる。雇用主の半数近くが建設業を占め、他にも製造業や運送業などの肉体労働が目立つといい、業種の偏りも課題となっている。

 くらし安全安心課は「必要な支援を受けられないまま犯罪を繰り返す人も少なくない。県民の理解を得ながら社会で迎え入れる体制を整えたい」としている。

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 岡山県は、罪を犯した人の社会復帰を支援するための「再犯防止推進計画」(2019~23年度)の素案をまとめた。18年度中の策定を目指している。

 就労支援や住居の確保のほか、高齢者や障害者らの医療・福祉サービスへの橋渡しなどを明記。薬物依存症に関する相談窓口の充実、県警と県教委でつくる連絡会議の開催なども盛り込んでいる。

 厚労省によると、全国では鳥取県が既に同様の計画を策定し、兵庫県明石市も条例を制定したという。岡山県は「民間団体や関係機関と連携しながら、生活支援などに取り組む」としている。

 素案はくらし安全安心課ホームページなどで公開。1月17日まで意見を募っている。

(2019年01月03日 04時25分 更新)

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