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真備で11日に復興祈る神楽奉納 住民有志企画、年中行事で絆確認

「復興神楽」の打ち合わせをする小田さん(左)と神楽師(右)ら=3日、川辺小
「復興神楽」の打ち合わせをする小田さん(左)と神楽師(右)ら=3日、川辺小
 西日本豪雨で特に被害の大きかった倉敷市真備町川辺地区で11日、住民有志が中心となり、復興への祈りを込めた備中神楽を奉納する。年中行事の一つで今年は断念しかけていたが、「被災前と変わらない日常を取り戻すことで、一人でも多くの住民に戻ってきてほしい」と開催にこぎつけた。

 市によると、高梁川と小田川の合流点に近い川辺地区は、西日本豪雨で約1700世帯の住宅が半壊以上の被害に見舞われた。真備町全体の住宅被害の約3割が集中した。

 地区の艮御崎(うしとらおんざき)神社では毎秋、川辺小PTAが住民から寄付を募り、神楽師を招いて備中神楽を奉納してきた。今年は被災した多くの住民が仮設住宅などに移った上、舞台に使う畳が浸水被害に遭って使えなくなったため、PTAは開催は難しいとみていた。

 しかし、川辺地区で奉納を続けてきた神楽師(67)=井原市=からPTA側に「復興を手助けしたい」と無償での公演の申し出があり、開催を模索。全国の畳店有志でつくる団体から畳の提供も受けられることになり、環境が整った。

 倉敷市水島地区で避難生活を送るPTA会長の小田祐三さん(41)=同市真備町川辺=は「開催を決めると、住民から『川辺の秋には神楽が必要』と喜ぶ声が寄せられた。地区外での生活を余儀なくされている人たちが集まり、絆を確認するきっかけにしたい」と意気込んでいる。

 11日は「復興神楽」と銘打って午後1時~4時、川辺小運動場に特設した舞台で公演。井原、高梁市の神楽師7人が「猿田彦命(さるたひこのみこと)の舞」「大蛇(おろち)退治」といった演目を披露する。ヨーヨー釣り、スーパーボールすくい、カフェのコーナーも設ける。雨天中止。

(2018年11月10日 00時26分 更新)

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